シネマ紀行
 幸福の黄色いハンカチ
 北海道網走/美幌峠/新得/夕張 2006年6月取材  *istD

  1977年 松竹 108分
[監督]
山田洋次
[原作]ピート・ハミル
[脚本]
山田洋次、朝間義隆
[撮影]
高羽哲夫
[音楽]
佐藤勝
[出演]
高倉健、倍賞千恵子、武田鉄矢、桃井かおり、渥美清

欽也(武田鉄矢)は失恋して工場もやめ、退職金で赤いファミリアを買う。北海道へ行こうと友達を誘うが断られ、ひとりで北海道へ向かう。東京からフェリーで釧路港へ 。欽也は網走の駅前で、ひとり旅の朱実(桃井かおり)と知り合う。朱実は列車食堂の売り子で、失恋して旅に出たのだった。

一方、網走刑務所を出た島勇作(高倉健)は、網走駅前の食堂で、久しぶりにビールを飲み、しょうゆラーメンとカツ丼を注文する。

3人が出会ったのは網走のモヨロ海岸だった。勇作は頼まれてふたりの写真を撮り、それが縁で車に同乗する。ふたりが阿寒温泉に行くというので、勇作はとりあえず阿寒温泉まで行くことにする。

その夜、欽也は、朱実の寝床に忍び込む。朱実は必死に抵抗し、大声で泣き出したため、目をさました勇作に、欽也は一喝され る。

翌日、勇作と朱美は、陸別駅から列車で行くという。朱美に未練がある欽也は、機嫌をとるためにガニを買い、三人で食べる。再び3人の車旅が始まる。

帯広駅前の駐車場で欽也がチンピラに絡まれ、勇作がチンピラに仕返しをして、勇作が運転してその場を立ち去る。

狩勝峠付近では、強盗犯人が逃亡したことによる検問が行なわれていた。運転免許証を持っていない勇作は新得警察署へ連行される。警察署には、勇作が6年前、傷害事件をおこした際に立ち合った渡辺係長(渥美清)の計らいで釈放される。

新得から列車で行くという勇作を車に乗せる。車の中で勇作は重い口を開いて、朱実と欽也に過去を語り出した。   

 

  赤いファミリアの走行ルート
  釧路港―網走駅前―小清水原生花園―モヨロ海岸―美幌峠―阿寒湖―陸別駅ー帯広駅前―狩勝峠―新得警察署―砂川―夕張
  *陸別駅があったふるさと銀河線は2006年4月20日廃止になった。

●網走刑務所
06/6/8
網走刑務所を出た勇作は鏡橋を渡ってバスを待つ。

●網走駅前、モヨロ海岸
06/6/8
勇作は網走駅前の食堂に入り、夕張へはがきを出して海岸へ。欽也は網走駅前で朱美を見つけ誘う。勇作が食事をしている食堂にふたりは入る。欽也と朱美を乗せたファミリアは小清水原生花園へ、そして、勇作がいる海岸へ。

駅舎は新しくなっていた。縦書きの大きな駅名板が目立つ。

3人が出会う海岸が、ここモヨロ海岸。

●美幌峠
06/6/11
3人は、阿寒湖へ向かう途中、美幌峠に立ち寄る。

「美幌峠」と書かれた木
の標識のところで、勇作と欽也が並んで、朱美に写真を撮ってもらう。身長も足も短い欽也は、勇作と同じ高さになろうとして石の上にあがる。

ここから見る屈斜路湖は美しい。


車を草地に突っ込んで、牧場に泊めてもらった夜、勇作が欽也へ言う。この映画の中で最も印象に残る言葉だった。

いいか、おなごっちゅうもんは弱いもんなんじゃ、咲いた花のごともろい壊れやすいもんなんじゃ。男が守ってやらにゃいけん、大事にしてやらにゃいけん。分かっとんのか。

●新得警察署
06/6/2
勇作は、狩勝峠付近の検問で無免許運転により新得警察署へ連行される。
検問のシーンは、狩勝峠を西へ降りた金山で撮影されたようである。
新得警察署は改築されていて、周辺の雰囲気も映画とは
ずいぶん違っていた。

●夕張
06/6/16
ロケ地は「幸福の黄色いハンカチ広場」として保存されている。
ロケに使われた赤いファミリア
黄色いのは、来訪者が願いを書いて貼り付けたもの。