シネマ紀行
四日間の奇蹟
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映画「四日間の奇蹟」
山口県下関市
2005年7月取材
PENTAX*istD
2005年
「四日間の奇蹟」製作委員会
=東映 118分
[監督]
佐々部清
[原作]浅倉卓弥
[脚本]
砂本量、佐々部清
[撮影]
坂江正明
[音楽]
加羽沢美濃
[出演]
吉岡秀隆、石田ゆり子、尾高杏奈、中越典子、西田敏行、松坂慶子
(C)2005「四日間の奇蹟」製作委員会
特牛駅の「四日間の奇蹟」モニュメントより
新進ピアニストとして将来を嘱望されていた如月敬輔(
吉岡秀隆
)は、ある夜、ロンドンの街角で1人の少女(
尾高杏奈
)を救う。それは、異国でのコンサートを成功裡に終えたばかりの彼に取り返しのつかない大きな代償を払わせる出来事となる。ピアニストの生命である指の神経を断裂した敬輔と、突然父母を失い、ひとりぼっちになった少女・千織。事件は赤の他人だった2人を運命の糸で結び合わせていく。
生まれながらにして脳に障害を持つ少女は、一度聴いた旋律を一音違わず再生できる特異な能力を持っていたのだ。やがて敬輔の手ほどきでピアノ演奏に才を発揮し始める千織。心に癒えぬ傷を負い、時に千織に対する呪詛にも似た思いにとらわれながらも「千織のために出来る限りのことをしてやりたい」と思う敬輔がそこにいた。ほどなく2人は、各地の施設を慰問しながら千織の演奏を披露する日々に心のやすらぎを覚えていく。
事件から5年後。慰問先の小さな島の療養センターで2人を待っていたのは、敬輔を初恋の人としてひそかに慕う岩村真理子(
石田ゆり子
)だった。真理子はかつて愛し愛された夫を持ち、老舗旅館の嫁として大家族に囲まれて幸せな日を送っていたが、跡継ぎを授かることができず、自ら嫁ぎ先を去った。傷心の彼女を島に誘ったのは、センター勤務の医師・倉野(
西田敏行
)と妻(
松坂慶子
)。つらい過去を封印して生きる真理子にとって、敬輔と千織の訪れは待ち望んだひとときだった。
演奏会を終えた午後。中庭で姉妹のように戯れる真理子と千織を、思いもかけぬ落雷が襲う。直後、信じがたい奇蹟へと向かう主旋律が奏でられ始める。千織をかばって大怪我を負い、意識不明のまま集中治療室に収容された真理子。彼女の命の期限はあと4日だという。その時、ショック状態から覚めた千織が敬輔にこう告げた。「私、 千織ちゃんじゃありません。真理子です。真理子なんです」――真理子の心が、千織の中に、神の贈り物のような不思議な時間が流れゆく。
●
特牛(こっとい)駅
子どもが生まれないことから、嫁ぎ先を去ることになった真理子は、伊上畑駅のホームに呆然としてたたずむ。そんな真理子を療養センターの倉野と妻が励ます。
(C)2005「四日間の奇蹟」製作委員会
伊上畑駅としてロケされたのが、山陰本線の特牛駅。鉄道ファンの間では、難読駅名としてよく知られている。
特牛駅
特牛駅待合室。ホームは階段の上。
ロケに使われた駅名標など
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角島大橋
島の療養センターへ招かれた敬輔と千織は、島へ架かる長い橋を車で渡る。
海土ヶ瀬戸に架かる角島大橋は、2000年11月に開通、橋長1780m。景観とよく調和した美しい橋。
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つのしま自然館
つのしま自然館は療養センターとしてロケされた。
館内には、監督・出演者のサインが書かれたボードがある。
●礼拝堂
「四日間の奇蹟」の舞台を一望する。
真理子、看護士の未来(中越典子)、敬輔が岩に腰掛けて会話するシーンがあるが、岩は夏草におおわれていた。
左手の四角形の建物はキャンプ用の炊事場で、そのむこうにロケ用の風車があったが、今は撤去されていた。
礼拝堂の前はテントが並び、礼拝堂には夏場限定のトイレがあった。人影まばらな冬に再度たずねたいと思う。
入口のマリア像は撤去されていた。中からはピアノ曲が流れていたが扉は閉まっていた。
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角島灯台
壁紙1024×768(夢ヶ崎のハマユウ)
敬輔、千織、真理子が散歩した海岸。
大浜海水浴場のむこうに角島灯台が見える。
映画では左寄りからクローズアップで撮られたシーンが多かった。
1876年建造の角島灯台。映画では夜の光
が美しく映し出されていた。
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