シネマ紀行
 なごり雪    関連サイト 臼杵ロケ地紀行 映画「なごり雪」ロケ地巡り
 大分県臼杵市ほか  2005年4月8日取材  CanonEOS20D/17-85

  2002年 
ピーエスシー=TOSエンタープライズ=大映 111分
[監督]
大林宣彦
[脚本]
南柱根、大林宣彦
[撮影]
加藤雄大
[音楽]
学草太郎
[出演]
三浦友和、須藤温子、ベンガル、細山田隆人、反田隆幸

一人ぽっちで自殺願望と戯れながら、五十歳を迎えようとしている男、梶村祐作を、二十八年ぶりに古里へと呼び寄せるかつての友、水田健一郎、この物語はそこから始まる。「妻が、……雪子が死にかけている。……祐作、帰って来てくれないか、臼杵に」。妻?……雪子。……雪などめったに降らない温暖な町に住みながら、雪が降ると奇蹟が起きる、……そう信じて、その名前の通り雪を愛し待ち焦がれ続けた美しい少女。

臼杵。……九重連山に抱かれ、豊後水道に面した、温暖で風光窮媚な古い城下町。祐作はそこで少年時代を過ごし、水田や雪子と出会い、そして別れた。

二十八年ぶりに古里に戻った祐作が見たものは、全身に包帯を巻かれ、やがて訪れる死を静かに待つ、かつての親友の妻、雪子の姿だった。祐作の脳裏に雪子を見た最後の日が蘇る。雪子の手から剃刀を奪おうとする水田、手首を血に染めて「違う!」、と叫んだ雪子。あの夜少女に何があったのか。逃れようの無い重い現実を前に、蘇る青春の追憶。

いつも自分を恋していた雪子。その気持ちを知りながら深く傷つけた自分。いつも雪子を恋していた水田。そしてまた東京の大学へ向う自分をホームで見送り、春にはきっと帰って来て、とせがんだ雪子。約束を守れなかった自分。雪子は俺が守ると言った水田の姿。自分達はこの二十八年間、何を得て、何を失ったのか。「なごり雪」の切なくも美しい旋葎に乗って、物語はやがてクライマックスへと向う。
汽車を待つ君の横で僕は時計を気にしてる

季節はずれの雪が降ってる

東京で見る雪はこれが最後ねと

さみしそうに君がつぶやく

なごり雪も降るときを知り

ふざけすぎた季節のあとで

今春が来て君はきれいになった

去年よりずっときれいになった

山間を行く電車
 
祐作が学生時代に東京へ向かうとき、東京から帰ってくるとき、そして、何十年ぶりかで臼杵へ帰ってきて、東京へ戻るときに、頻繁に映し出される列車の走行シーン。

場所は日豊本線の佐志生〜下ノ江、映画では白い電車が登場するが、2005年3月改正で、白い電車の運用が激減してしまった。

列車の走行シーンはここだけでなく、鉄橋も何か所か登場するが、場所を特定できなかった。

●重岡駅、上臼杵駅
 

臼杵駅のホームという設定だった重岡駅のホーム。

臼杵駅の設定だった上臼杵駅。
臼杵駅でのシーンが映画では重要な位置を占めていた。

手作りの店「みちこ」、水田酒造
 

祐作の実家、母道子が経営する手作りの店「みちこ」。

和風雑貨の店「ぷくぷく」

水田の実家・水田酒造。
臼杵の地酒を造る現役の酒蔵・小手川酒造。

通学路、散歩道

臼杵を代表する風景、二王座歴史の道が効果的に使われていた。
 

雪子の家

雪子の家は、大正建築の洋館。洋館の窓から雪子が、発泡スチロールの雪を降らすシーンが印象的だった。