シネマ紀行 |
八つ墓村 |
岡山県勝山町/神庭の滝 1999.4.14
岡山県新見市/備中神代駅・満奇洞、鳥取県日野町/明地峠、岡山県成羽町/広兼邸 2000.4.11 |
「砂の器」のスタッフが2年3ヶ月をかけて製作。全編に流れる奇妙な
雰囲気、巧妙なトリック、そして豪華な出演者の顔ぶれも見どころのひ
とつだ。後に古谷一行の当たり役となった金田一耕助役を渥美清が演じ
ているのも、今となってはたいへん興味深いところである。
不思議な新聞の尋ね人の呼び掛けに応えて祖父・丑松に初めて会った辰弥(萩原健一)
だったが、丑松はその場で悶死してしまう。死因は毒殺。
見えない糸に手繰り寄せられるように、未亡人・美也子(小川真由美)の案内で生まれ
故郷「八つ墓村」へ向かう辰弥。
村に向かう途中の山々が豪家「多治見家」の所有するものであり、その後継者は自分
であることを辰弥は聞かされる。そして舞台は不気味な名を持つ村へ……。
松竹ホームビデオ「八つ墓村」解説文より
関連ホームページ 新見市 日野町 吹屋ふるさと村
横溝正史クロニクル
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■神庭(かんば)の滝

日本の滝百選にも選ばれている神庭の滝。
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冒頭のシーンで、傷だらけの落武者たちが必死に
よじ登ってゆくのが、この滝。何人かは、足を滑
らせて滝壷へ落ちる。
この物語の始まりにふさわしい印象的なシーンだ
った。
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神庭の滝は有料の公園になっている。遊歩道
の途中に、玉垂の滝という小さな滝がある。
湧水が苔むした岩肌から垂れ落ちる様子を、
玉だれと名付けた。 |
■備中神代(こうじろ)駅
美也子の案内で、辰弥は八つ墓村へ向かう。
ふたりは、伯備線備中神代駅で降り、そこから迎えに来ていた車に乗る。

伯備線へやって来たのはちょうど10年ぶりである。10年前は新緑真っ盛りの頃に来たが、
今回は櫻が満開だった。ただ、このあたりには櫻の木が少ないうえに、山深いために開花が
遅くれていた。
■明地峠

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美也子は八つ墓村を展望す
る地点で車を止め、辰弥へ
多治見家の場所や多治見家
が所有する山林などについ
て説明する。
明地峠は、隠岐島へ配流さ
れた御醍醐天皇が通ったと
伝えられる峠。標高650
mの明地展望台からは雄大
な伯耆大山を望み、眼下に
広がる地形が八つ墓村とい
う設定になっていた。
映画では大山はトリミング
されていたが、この峠から
見る残雪をいただいた大山
は美しい。櫻が満開の頃は
もっと素晴らしいだろう。
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■広兼邸
美也子と辰弥が多治見家へ到着すると、門へ通じる坂道の途中で義姉の春代(山本陽子)が出迎える。

広兼氏は大野呂の庄屋で、同家2代元治が享和、文化の頃小泉銅山とローハ製造(ベンガラ)を営み巨大な
富を築き、徳川末期に建てられた楼門づくり城郭にまがうばかりの石垣は、今もそのままに当時の富豪を偲
ばせている。二階建ての母屋、土蔵3棟、楼門、長屋、石垣は文化7年(1810年)の建築で庭園には水
琴窟が設けられており、規模、構造とも雄大な城郭を思わせる構えである。
邸宅の向いには明治初期、天広神社が建てられ、広兼個人の神社として祭られた。社務所もあり、境内には
花木が植えられ、池・築山がつくられ、形の整った石灯籠数基がおかれ、狛犬もあり、全体的には庭園風と
なっており衆楽園と呼んでいる。離れは大正の建築でお茶室、化粧部屋、客間、風呂等をそなえたお座敷で、
当主の結婚式に一度使用しただけで以後は使用されていない。(成羽町観光協会資料より)

お城のような石垣の上に立つ広兼邸。 向いにある天広神社。
■満奇洞(まきどう)
映画「八つ墓村」は、岩手、山口、高知、沖永良部、そして岡山、と全国の主だった鍾乳洞でロケされた。
満奇洞でロケされたのは、千枚田という皿状のものが重なった場所で、映画では青い鬼火の渕と呼ばれて
いた。千枚田に青白いライトを当て、その前にある池にエメラルドグリーンの水を溜めて、小梅おばあさ
んの死体を浮かばせた。

ロケが行われた千枚田。 入口に立つ歌碑。
満奇洞は延長400mで変化に富んでおり、「洞穴の博物館」と呼ばれている。昭和4年に来遊した与謝
野鉄幹・晶子夫妻が、その美しさを「奇趣に満ちた洞」と絶賛したところから満奇洞と名付けられた。
与謝野夫妻の歌碑(満奇洞入口) おのずから不思議を満たす百の房ならびて広き山の洞かな 寛
満奇の洞千畳敷の蝋の火のあかりに見たる顔を忘れじ 晶子
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