双体道祖神の美 富士・富士宮の双体道祖神(1)


1998年夏、富士山を背景にした双体道祖神を見たいと思い、富士市立博物館に照会したところ、道祖神の所在地リストが送られてきた。リストだけでは道祖神をたずねるの難しいと思い、そのまま放置していた。

その後、「双体道祖神マップ」という本が発行されていることを知り手に入れた。一体ごとに、写真、地図、解説が付けられている。しかし、地図が大雑把で、実際の地図と照らせ合わせながら確認したが道順が分かりにくかった。

2007年春、富士山が見える道祖神を中心に20体ほどをたずねた。富士山は雲に隠れてよく見えないこともあり、たどり着けなかった道祖神もあったが、久しぶりに見る双体道祖神はとても新鮮だった 。富士地域には100体以上の道祖神あるので、もう一度たずねてみたいと思っている。

  07/3/28-29 取材
   
 
   
●富士宮市杉田 享和元年(1801)


自然石に彫られた美しい双体像。長い眉、引き目、鼻筋が通り、唇をかたく締め、ふっくらとした頬をしている。建造から200年以上経過しているが風化が少なく、とてもよい状態である。





   
   
●富士宮市杉田 文化七年(1810)


富士山が見える茶畑に甲子碑と並んで立っている。甲子碑は岳南特有のものだそうで、はじめて見た。霜よけの風車が風景を邪魔しているのが残念。






   
   
●富士宮市大岩 寛政五年(1793)

   
●富士宮市大岩 年代不明


富士山を背に広々とした水田の中にポツンと立っている。背後の建物がごちゃごちゃしているので、すっきりとした絵にはならない。






   
   
●富士宮市山宮 年代不明

   
●富士宮市山宮 万延元年(1860)


富士山を背にして十字路の角に立っている。おとずれたときは夕暮れ時で、あいにく日陰になっていて、かすかに残照を受けていた。






   
   
●富士宮市安居山 文化14年(1817)


高さ1mを超える大型の双体像であるが、左の像が崩落している。
道標をかねたもので、「右ハ大宮よしわら」と刻まれている。
晴れていれば後ろに富士山が見える。

   
●富士市天間 文化元年(1804)


4層になった破風の造形がとても美しい。
お互いの方に手をかけた指が長いのが印象的。
富士地域で最も優れた道祖神という評価を受けているという。





   
 
   
●富士市大渕 年代不明

雲がなければ、茶畑のむこうに富士山が見える。
   
●富士市穴原 明治12年(1879)


山桜の木の下に道祖神がある。


   
●富士宮市外神 文政9年(1826)


南無妙法蓮華経のお題目碑と並んでいる。







   
 
   
●富士宮市下条 文政2年(1819)


牧野酒造の黒板塀の南面に、馬頭観音と並んで立っている。後方には富士山。

 
   
●富士宮市精進川 安永9年(1780)


一番見たかった道祖神であるが、場所が分かりにくかった。農作業をしている人にたずねると教えてくれた。
美しい彫りの抱擁像で、大きな手が印象的である。
   
●富士宮市精進川 天明元年(1781)


文字道祖神と並んで立っている。この道祖神も美しい。足元は蓮弁台座だそうだ。
   
●富士宮市半野 天明2年(1782)


富士山噴火の溶岩を台座にしている。少し欠損しているのが惜しい。

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