廃墟の風景

三池炭鉱万田坑跡 関連サイト荒尾市万田坑

2011/12/11
EOS 7D/10-22  PENTAX  K20D/16-45
    
万田坑はわが国最大規模の竪坑で、明治30年(1897)から同35年(1902)にかけて作られた第1竪坑と、明治31年(1898)から同41年(1908)
にかけて作られた第2竪坑とからなる。大正から昭和にかけて各施設を電化するなど設備や機械も充実し、出炭量も増大していった。昭和
26年(1951)、採炭効率が低下したために採炭を中止し、第1竪坑などの諸施設が解体されたが、第2竪坑は揚水や坑内管理のため平成9
年(1997)3月まで施設が維持された。

現在、第2竪坑櫓、第2竪坑巻揚機室、倉庫およびポンプ室、安全燈室および浴室、事務所などが保存されている。
これらは、わが国の近代化に大きな役割を果たした明治・大正期における最大級の炭鉱施設であり、当時の優れた炭鉱の技術を伝えてい
るため、平成10年(1998)、国の重要文化財に指定された。また第1竪坑跡、汽罐場跡、坑内トロッコ軌条、職場、プラットホーム等が遺存し、
炭鉱のシステム(採炭、選炭、運炭)が分かるため、炭鉱施設としてはわが国では唯一、平成12年(2000)、国史跡として指定された。

ここは国史跡と重要文化財の廃墟なのであるが、開設当時の建物の80%くらいが解体されてしまっているのがは惜しい。


手前の池は構内から排出された水をためて不純物を沈殿させるため。
左の円筒形のものは煙突だったが切断され基部のみが残っている。蒸気機関で運営されていた頃は煙の排出に必要だった。
右手の銀色の鉄塔は約19mの第2竪坑櫓、そして煉瓦の第2竪坑巻上機室。どちらも国指定重要文化財。
    

巨大な煙突の基部は2基残っている。かつては5基あったそうだ。

第2竪坑巻上機室の煉瓦は美しい。


第2竪坑櫓と第2竪坑巻上機室。手前の煉瓦壁は蒸気機関があった汽罐場の建物の一部と思われる。
    

竪坑櫓の作業員が乗るケージを上下させるための巻上機。

巻上機室の床、鉄と木の造形。


1997年の閉山まで使用されていた事務所。かつては構内の空気を排出するための扇風機室だった。
このあたりは映画やテレビドラマのロケによく使われている。

     

左が倉庫およびポンプ室、右が安全灯室および浴室。

倉庫と安全灯室の間の通路。
    

第2竪坑入口。トロッコ軌道は幅60センチ。

構内で使われていたトロッコ。カーブが多いため車輪の間隔が狭い。
    

第2竪坑の坑口信号所。ここでケージの上げ下げを管理していた。

第2竪坑の櫓を支える煉瓦。
   

ここが最も廃墟らしい風景だった。左手の石垣は選炭場跡、このすぐむこうにあった三池炭鉱専用鉄道で石炭を積み出していた。


廃墟の風景