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 熊野古道

果無はてなし 標高差1000mの峠越え 2010/3/19
K10D

果無峠は、高野山と熊野本宮大社を結ぶ熊野参詣道小辺路(こへち)にある。小辺路は、伯母子峠・三浦峠・果無峠という1000m級の峠を三つ越えなければならないが、果無峠は熊野本宮に最も近い峠である。

果無峠越えは、国道168号線のバス停蕨尾口付近から山中に入りバス停八木尾付近に下りて来る。ガイドによれば、歩行距離約10.5km、歩行時間約4時間、休憩を入れた所要時間約5時間30分。

ここには、和歌山県新宮と奈良県八木を6時間半で結ぶ日本最長の路線バスが走っている。筆者は八木尾に車を置き、八木尾からバスに乗った。奈良交通の運転手さんは、登山姿を見て果無峠越えとすぐ分かったようで、運転中もすぐ後ろに座った筆者に話しかけてきた。

そして、バス停ではない最も登山口に近いところでバスを降ろしていただき、イヨカンまで頂戴した。

  
    「にほんの里100選」果無集落の世界遺産石碑

●登山口から石畳道へ
柳本橋の手前でバスを降りて林道へ。すぐ近くに、案内板とその右手に
芭蕉門下十哲の一人といわれた向井去来の句碑が立っている。
つづくりも はてなし坂や 五月雨 「つづくり」とは、参詣道の修繕などの目的で参詣人から徴収していた通行料。
去来は江戸時代初期の俳人であるが、その頃は有料道路だった。
5分ほどで登山口に着く。登り始めてすぐに、急な石畳の道にさしかかる。
                                                                   

案内板と向井去来句碑。

熊野参詣道小辺路(果無峠)登山口。


長い区間にわたって石畳がよく保存されている。


途中1か所だけ、東側の展望が開ける。

●果無集落
登山口から約30分、果無集落に着く。
                                                     

民家の間を参詣道が通っている。

菅笠、番傘、わらじ。昔の街道風景を彷彿とさせる。


おばあちゃんが石段の草取りをしていた。


田んぼの石垣と石畳の坂道を登ってゆく。

●果無観音堂
果無集落へは林道が通じていて車でも到達できる。林道を横切ると再び山中に入り、急な上り坂が続く。
果無集落から40分で天水田跡、80分で観音堂に着く。
                                                        

西国三十三観音像に見守られながら石畳の道を歩く。
                                                                        

天水田跡。300m峠寄りの茶屋の住人が雨水で稲作をしていた。

木漏れ日の二十三番観音像。


世界遺産の幟のむこうに真新しい観音堂。


お堂の中には、2体の観音菩薩と1体の不動明王。

●果無峠
観音堂から峠の頂上まで急坂の連続、観音堂から45分で果無峠に到着。登山口から休憩を入れてちょうど3時間かかった。
                                             

観音堂から15分登った標高900mの地点。中央真下に果無集落、川沿いに見える集落は十津川温泉。
                                                               

平谷小学校の生徒が立てた看板に励まされて登る。

標高1050mの果無峠の頂上。

●八木尾へ
果無峠からはひたすら下る。かなりの急坂があり、足のつま先が痛かった。
途中、八木尾から登って来た修行僧らしき人に出会った。この日山中で会ったのはこの人だけだった。
「高野山からですか」と聞かれたので、「この峠越えだけです」と答えた。高野山から通しで歩く人は多いのだろうか。
峠の頂上から八木尾まで2時間5分かかった。蕨尾口から八木尾までの所要時間は5時間20分だった。
                                                                         

三十丁石。峠までの距離を示したものであろう。

三十丁石付近から本宮町が見える。


さわやかな風が吹く古道を行く。


八木尾の終点付近。石畳のむこうに国道が見えている。


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