山陽道

片上〜船坂   Index Next
06.12.6 *istD
    
●葛坂峠
伊部から東へ1kmほどで、片上への葛坂峠にさしかかる。
    

お夏茶屋跡。天性の美貌と知れ渡った評判で店は繁盛したそうだ。

正面がお夏墓、右がお夏追悼碑。

井原西鶴『好色五人女』でよく知られるお夏・清十郎。清十郎は室津の造り酒屋の息子で何不自由もなく育った。故あって、19歳の時に姫路の米問屋但馬屋に奉公に出る。そして、但馬屋娘・お夏と恋仲になる。2人の仲は許されず、思い余って駆け落ちするが捕えられる。清十郎は盗みのぬれぎぬで、25歳の若さで処刑される。お夏は悲しみのあまり発狂し、清十郎の姿を求めてさまよい歩く。
というのが一般的な筋書きであるが、二人は片上港で追手に捕まり、清十郎は処刑され、お夏は葛坂峠で茶屋を開いたという。

国道2号線は葛坂峠をトンネルで越えるが、トンネルのすぐ先に、真言宗の古刹・御滝山真光寺がある。
本堂、三重塔は国指定重要文化財。

    
●片上
葛坂峠を下るとすぐ片上の市街地に入る。
    

宇佐八幡宮の備前焼の狛犬。文政9年(1826)の作。

造り酒屋の屋敷。

    
●八木山
国道2号線に沿う形で、旧道を北東へ進む。やがて、八木山で国道と合流し 、三石付近まで長い下り坂がつづく。
    

峠の頂上付近にある一里塚跡。

三石に近い弟坂の清水地蔵。かつては清水が湧き出ていたそうだ。

    
●三石
国道2号線から離れて山陽本線をくぐると、煉瓦製造の町・三石。町外れには深谷みたにの滝がある。
    

光明寺のちょっと変わった形の山門。

登山約20分、中世の山城・三石城址から町を見おろす。
    

三石の町で見かけたおしゃれな外観の電気屋さん。
隣は、かつての銀行だろうか。

三石駅付近の三石一里塚跡。

深谷の滝は水量が少なかった。

    
●船坂
船坂で国道2号線と合流し、その先で、船坂トンネルを通る国道と分かれ、船坂峠を越える。
    

真直ぐに舗装路を行くと、雲水の井戸、県界碑がある。
左の笹道を行くと、船坂山義挙の碑、国境石がある。

雲水の井戸。
左上に雲水の井戸と刻まれた石碑、右下に井戸の石垣。
    

岡山と兵庫の県界碑。

高さ4mの船坂山義挙の碑。

南北朝時代、武将児島高徳は、隠岐に流される後醍醐天皇を助け出そうとして、船坂山で待ち伏せたが目的が果たせず、桜の木に後醍醐天皇への言葉を刻んだ。

「天勾践(てんこうせん)を空しゅうする莫れ(なかれ)、時に范螽(はんれい)無きにしも非ず」 (中国の越の王・勾践のように、忠臣の范螽が助けることもある)

 

備前と播磨の国境石。

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