関門海峡をゆく 門司港レトロ建築

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 鹿児島本線の終着駅・門司港駅は、昭和17年の関門トンネル開通に伴い、門司駅から門司港駅に改称され現在に至っている。

 関門トンネル開通以前は、下関から鉄道省連絡船で渡り、この駅で九州鉄道に乗り換えていた。

 昭和13年発行の『旅程と費用概算』という何とも味気ない書名のガイドブックでは、門司が次のように紹介されている。

「九州の最北端に位置し、海峡を隔て下関と相対し、瀬戸内海及び九州の重要な海門である。対岸下関との間には鉄道省の連絡船が頻繁に往来しているが、ここ数年の後には海底トンネルに依り連絡される予定である」

 現在の駅舎は、大正3年(1914)1月15日に落成されたものであり、重要文化財に指定されていて、三角切妻(ペディメント)、腰折屋根(マンサード)、屋根窓(ドーマー)などが印象的である。

 駅を出ると、広場がある。広場には噴水の施設が備えられているが、イベントに使えるように、地下に埋め込まれている。

 駅のすぐ前には、谷町から移築された旧門司三井倶楽部(旧門鉄会館)がある。戦後の財閥解体によって、三井から国鉄の所有となった建物である。

        駅前広場のフリーマーケット
        94/5/22 NikonF4s/24-50mm

     旧門司三井倶楽部の横を通り抜けると視界が開け、第1船溜まりに出る。ここから見る風景が最も
     門司港らしい。

     左を振り向くと、旧商船三井ビル、その奧には、ホームリンガー商会。左手には開閉橋・ブルーウ
     イングもじ、前方には明治45年(1912)建造の旧門司税関、そして、大連の図書館を模してコ
     ンクリートで建設された国際記念図書館が見える。

     青い空、群青の海、舞うカモメ、飽きのこない風景である。

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      第1船溜まり。中央に旧門司税関、右に国際友好記念図書館。
      96/3/16 CanonT90/24mm

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        第1船溜まりの夜景。 94/5/22 NikonF4s/24-50mm

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雪の国際友好図書館(1994)
96/2/10 NikonF4s/24-50mm
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満月の夜の国際友好図書館
CanonT90/85・80-200mm多重露出
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夕陽を受けた旧門司税関(1912)
98/2/5 NikonF4s/24-50mm

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明治24年(1891)に開通
した九州鉄道の旧本社。


94/11/20
CanonT90/28mm


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雪の朝、旧門司三井倶楽部
大正10年(1921)/国指定

96/2/10
NikonF4s/24-50mm


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コンクリートと煉瓦のコントラ
ストが美しい、大正6年(1917)
建造の旧商船三井ビル。

96/3/16
CanonT90/24mm


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   国道3号線から199号線への跨線橋に取り付けられたプレート
      
96/3/11 PentaxZ5p/28-70mm

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                YMCA信愛幼稚園(旧YMCA門司ブランチ)
                大正15年(1916)
96/2/24 CanonT90/24mm

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     明治屋門司営業所(旧明治屋門司支店)   ホームリンガー商会/昭和37年(1962)
     明治42年(1909)
95/1/8 CanonT90/28mm  93/2/13 CanonNewF1/28mm

      門司港のレトロ建築は、駅前や第1船溜まり周辺のみが注目されがちであるが、一般には
      あまり知られていない、いい建築がある。

      旧YMCA門司ブランチは、少し離れたところにあり、地元の人でもその存在を知る人は
      少ない。煉瓦造りであるが白く塗装されているため、一見するとコンクリート造りに見える。
      洗練されたデザインの白亜の建物が、青空に映える姿は美しい。

      旧明治屋門司支店はレトロマップにも載っているが、今でも現役の明治屋の営業所であり、
      1階はシャッターが使われているため、レトロ建築には見えない。しかし、2階部分をよく
      見ると、実に味わいのある建築である。

      ホームリンガー商会は、旧商船三井ビルの向かいにある。戦後に建てられたものであるた
      め、レトロ建築とはいいがたいが、港町門司港にふさわしいエキゾチックな雰囲気を持った
      好みの建物である。