万葉の旅

麁玉あらたま・伎倍きへ

2013/4/4
K20D
                       
伎倍人きえひとの まだら衾ぶすまに 綿さはだ
入りなましもの 妹が小床
をどこ

巻14−3354

伎倍人のまだらに染められた夜具に
綿がたくさん入っているように、
自分も入ればよかったのに、あなたの寝床に。


伎倍は浜松市浜北区あたりの地名。
伎倍人は渡来人で、織機や治水などに技能にすぐれていたという。



浜松市浜北区「万葉の森公園」曲水庭園の歌碑。

我が妻は いたく恋ひらし
飲む水に 影さへ見へて よに忘られず
右一首  主帳丁(ふみひとのよぼろ) 麁玉郡若倭部身麻呂(わかやまとべのむまろ)
巻20−4322

私の妻はとても私を慕っている。
飲む水に妻の影さえ映ってきて、
どうしても忘れることができない。




4322番の歌碑は、「万葉の森公園」曲水庭園と若倭神社(八幡神社)にある。

若倭部身麻呂は麁玉郡の役人の子で、防人として九州へ派遣されるときに、妻との別れの歌が詠まれた。
                        
麁玉の 伎倍の竹垣
網目ゆも 
妹し見えなば
我れ恋ひめやも

巻11−2530

麁玉の伎倍の竹垣の網目のほんのわずかな隙間からでもあなたが見えたならば、なんで私が恋に苦しむことがあろうか。

麁玉は浜松市浜北区一帯の地名。
浜北区役所麁玉公民館の前庭に歌碑がある。