万葉の旅

年魚市潟あゆちがた 年魚道あゆちの水

2012/10/13
K-7
                                  

高市連黒人が羈旅の歌

桜田へ 鶴鳴き渡る 年魚市潟 潮干にけらし 鶴鳴き渡る  巻3−271
桜田へ鶴が鳴いて渡ってゆく、年魚市潟は潮が引いたようで鶴が鳴いて渡ってゆく。
                                 


名古屋市南区楠町の桜田八幡社にたつ桜田勝景の碑。
八幡社付近が歌に詠まれた桜田である。

桜田八幡社の境内にある歌碑。
今は市街地であるが、当時は海で干潟があった。
                                              

2013/4/9 K-7
右の碑が愛知県内最古の歌碑。
左が、昭和56年(1981)に建てられた新しい歌碑。
年魚市潟を詠んだ歌がもう一首あり、東海市の諏訪神社に歌碑がある。
この歌碑は文化15年(1818)の建立で愛知県内最古の万葉歌碑。

年魚市潟 潮干にけらし
知多の浦に 朝こぐ舟も 沖にゆる見ゆ
年魚市潟は潮が干たらしい、
知多の浦で朝漕いでいた舟も沖に寄っているのが見える。


小治田(おはりだ)の 年魚道の水を 間(ま)なくぞ 人は汲むといふ 時じくぞ 人は飲むといふ
汲む人の 間なきがごと 飲む人の 時じきがごと 我妹子に 我が恋ふらくは やむ時もなし  
巻13−3260
小治田のアユの魚道の水を間断なく人が汲み上げるという、時を選ばずに人は飲むという、汲む人が間断がないように、
飲む人が時を選ばないように、妻を愛し続けることは止むことはない

  
年魚道(あゆち)の水は、名古屋市瑞穂陸上競技場の東、松林を抜けて坂道を登って行くと坂の途中にある。到着したときはかなり暗くなっていた。
左に井戸があり、右に3mほどのあゆちの水と刻まれた石碑がある。石碑の下部に万葉仮名で歌が刻まれているそうだが暗くて見えなかった。