万葉の旅

越中国府

09/4/15
K10D
          
大伴家持が5年間を過ごした越中国府は、現在の富山県高岡市伏木にあった。
勝興寺の本堂左手に越中国廰址の碑があり、裏に万葉仮名で歌が刻まれている。

あしひきの 山の木末こぬれの ほよ
取りて
かざしつらくは 千年
ちとせ寿
くとぞ 
大伴家持 巻1 8−4136
山の木の梢の宿木を取って髪に挿しているは、千年の長寿を願ってのことだ。

歌碑の後ろに見えているのは経堂。
          
勝興寺の北西隅に寺井の跡がある。
もののふの 八十やそをとめ子らが まがふ 寺井の 堅香子かたかごの花
大伴家持 巻19−4143
たくさんの少女たちが入り乱れて水を汲んでいる寺井のほとりに、カタクリの花が咲いている。
 

この歌の情景をイメージして造られた像が高岡駅前にあり、その台座に銅板の歌碑プレートが埋め込まれている。 2014/9/30 EOS 5D
          
勝興寺の少し東に旧伏木測候所(高岡市伏木気象資料館、国登録文化財)があるが、かつてここには国司の公館である国守館があった。
朝床に 聞けば遥けし 射水川 朝漕ぎしつつ 唱ふ舟人
大伴家持 巻19−4150
朝の床の中で遥か遠くから聞こえてくる、射水川を朝漕ぎしながら歌う舟人の声が。
 
          
勝興寺の北東、伏木神社のとなりに、その名も、万葉山光暁寺という小さな寺があり、よく知られた歌の歌碑がある。
春の苑 紅にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つをとめ
大伴家持 巻19‐4139
春の庭の紅に美しく咲いている桃の花が、その樹の下まで明るく照らしている道に出で立つ乙女よ。
 



富山市街地を流れる松川河畔にたつ歌碑。