万葉の旅

井寺池周辺の歌碑

10/3/23
PENTAX K-7
 

桧原神社の西200mくらいのところに井寺池があり、池の周辺に5基の歌碑がある。
晴れていればここから大和三山が見えるのだが、雨で霞んでいてうっすらとしか見えなかった。

大和は国のまほろば たたなづく青垣
山こもれる 大和し美し
 倭建命 古事記

大和の国は国々の中で最も優れた国だ。
重なって青々とした垣のように国を囲む山々。
大和は美しい。


万葉集におさめられている歌ではないが、余りにも有名な歌である。

この碑は川端康成氏の揮毫。
川端氏の死後、ノーベル賞受賞式での講演原稿「美しき日本の私」から、この歌の文字を集めて建碑したという。

香具山は 畝傍を愛しと 耳成と 相争ひき
神代より かくにあるらし いにしへも
しかにあれこそ うつせみも 妻を争ふらしき

天智天皇 巻1−13
香具山は畝傍山を愛しいと思い耳成山と争った。
神代からそうだったらしい。昔もそうだからこそ、
今も愛する人を争うのだ。

日本画家・東山魁夷氏の揮毫。


三諸みもろは 人の守る山 本辺は
馬酔木花咲き 末辺は 椿花咲く
うらぐはし山ぞ 泣く子守る山

巻13−3222
三諸山は人が大切にする山。
ふもとには馬酔木が咲き、
頂上には椿が咲く美しい山。
泣く子どもをあやすように大切にする山。


国文学者・久松潜一氏の揮毫。

鳴る神の 音のみ聞きし 巻向の
檜原の山を 今日見つるかも

柿本人麻呂 巻7−1092
噂に聞くばかりだった巻向の桧原の山を、
今日見ることができた。


茶道裏千家家元・千宗室の揮毫。

いにしへに ありけむ人も 我がごとか
三輪の檜原に かざし折りけむ

柿本人麻呂 巻7−1118
昔の人も、私たちと同じように、三輪の檜原で、小枝を折って髪に挿したでしょうか。

病理学者・吉田富三氏の揮毫。


万葉の旅