万葉の旅

生駒市の歌碑

2011/2/27-28
PENTAX K-7
                                       
古代大和から難波への近道は、生駒山を越える峠道であった。
万葉集で生駒という固有名詞が出てくるのは6首である。生駒市では、犬養孝先生揮毫の歌碑建立を1989年から着手した。


平城宮跡朱雀門付近からは、なだらかな山容の生駒山が見える。
                                        
夕されば ひぐらし来鳴く 生駒山 越えてぞ我が来る 妹が目を欲
秦間満はだのはしまろ 巻15−3589
夕方になるとひぐらしが来て鳴く生駒山を越えて私はやってくる、いとしい人に逢いたくて。



小瀬町の生駒市立大瀬中学校の門前に歌碑があり、
上り口には石標がたっている。
                                  
妹に逢はず あらばすべなみ 岩根踏む
生駒の山を 越えてぞ我が来る

遣新羅使人 巻15−3590

あなたに逢わないではいられなくて、
岩を踏んで険しい生駒山を越えてきた。


高山町の高山竹林園は静かな山村の中にある。
                                            
妹がりと 馬に鞍置きて 生駒山 うち越え来れば 黄葉もみぢ散りつつ
巻10−2201
愛しいひとのもとへゆくため、馬に鞍を置いて生駒山を越えて来ると、もみじが舞い散っている。

小明町の総合公園内グランド東の駐車場隅にある。
                                                 
君があたり 見つつも居らむ 生駒山 雲なたなびき 雨は降るとも
巻12−3032
あなたの家のあたりをずっと見ていよう。
生駒山に雲がかかり雨が降ろうとも。


北大和一丁目の四季の森公園にある。
                                    
露霜の 秋去り来れば
生駒山 飛火が岳に
萩の枝を しがらみ散らし
さ雄鹿は 妻呼びとよむ
山見れば 山も見が欲し
里見れば 里も住みよし

田辺福磨 巻6−1047
露霜の降りる秋になると、
生駒山の飛火岳で萩の枝を見にからめては散らしながら
雄鹿は妻を呼び立てている。
山を見れば山も見事である。
里を見れば里も住みよい。

東新町の生駒市役所玄関左手の植栽の中にある。
                                            
難波津を 漕ぎ出て見れば 神さぶる 生駒高嶺に 雲ぞたなびく
下野国の防人・大田部三成 巻20−4380
難波の港から出航し振り返ってみると、
神々しい生駒の高い峰に雲がたなびいている。


西畑町の国道308号線・奈良街道暗峠越えの街道沿いにある。


高台にある白毫寺からは、奈良市街地のむこうに生駒山が見える。


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