万葉の旅

妹山・背山

2013/11/10
PENTAX K-7
                                    
背の山に 直ただに向へる 妹の山
事許せやも 打橋渡す 
巻7-1193
背の山に真向かいの妹の山は、背の山の言うことをきいたのか、妹の山に板橋を渡している。

道の駅「紀の川万葉の里」にイラスト入りの説明板がある。
紀の川をはさんで、南に妹山、北に背の山があり、この二つの山を男女に見立てて、歌が詠まれている。

イラストの川の中の小山は、船岡山という中洲。


紀の川の中州である船岡山に1193番歌の歌碑がある。万葉学者・犬養孝先生の揮毫による立派な歌碑。
                              

船岡山にはもうひとつ面白い歌碑がある。
左の写真は、犬養孝先生の歌碑を遠望したのもであり、左手に神社の鳥居とすぐ右に歌碑が見える。
さらに右を見ると堤防の壁になにやら字が書かれている。それを拡大したのが右の写真である。
人ならば 母がまなごそ あさもよし 紀の川の辺の 妹と背の山 巻7-1209
もし人間だったら母の最愛の子であろう。紀の川沿いの妹山と背の山よ。
                                                         

道の駅「紀の川万葉の里」入口付近にある歌碑。
妹に恋ひ 吾が越えゆけば
背の山の 妹に恋ひずて あるがともしさ
 巻7−1208
妻への恋心に苦しみつつ山路を越えてゆくと、
背の山が妹の山と一緒にいて、恋苦しんでいないのがうらやましい。

道の駅「紀の川万葉の里」の国道をはさんだ斜め前にある案内板。
巻13−3318の長歌が書かれている。
バックの写真はこのあたりを俯瞰したもので、紀の川が白く光っていて、
茶色っぽい山並みの左が妹山、右が背の山。
 
                                  

道の駅「紀の川万葉の里」から北へ、宝来山神社をめざす。神社の鳥居の手前の右手の「老人憩いの家」に歌碑がある。

我妹子に 我が恋ひ行けば ともしくも 並び居るかも 妹と背の山  巻7-1210
いとしい妻を思いつつ旅を行くと、うらやましいことに並んでいるよ、妹山と背の山は。