万葉の旅

因幡国庁

2000/4/28


三年の春の正月の一日に、因幡の国の庁にして、饗を国郡の司等に賜う宴の歌一首

あらたしき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いやしけ吉事よごと 巻20−4516
右の一首は、守大伴宿禰家持作る
新しい年の初めの初春の今日降る雪のように、吉い事が積もりますように。 



因幡国庁跡。 


因幡国庁跡の歌碑。

司馬遼太郎さんは「街道をゆく/因幡・伯耆のみち」の中で、家持への思いを次のように述べている。
歌人大伴家持(七一八?ー七八五)が、因幡の国守としてこの庁に赴任してきたのは、天平宝字ニ年(七五八)六月のことで、家持はすでに四十
の坂を越えていた。この時代の四十は、いまの六十にあたるだろう。それより七年前に少納言に任じられたことをおもうと、この因幡ゆきは左遷
というほかはない。家持は、その歌から察し、その人物は諸事大ぶりで、品がよく、人柄がやや甘っぽくて、権力闘争にはむかないたちだった。


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