万葉の旅

石川

2013/2/26
K-7


柿本朝臣人麻呂が死にし時に、妻依羅娘子(さよみのおとめ)が作る歌二首

今日今日と 我が待つ君は 石川の 峡に交りて ありといはずやも 巻2−224
お帰りは今日か今日かと私が待っているあなたは、石川の峡谷に入っておられると言うではありませんか。

直に逢はば 逢ひかつましじ 石川に 雲立ち渡れ 見つつ偲はむ 巻2−225
直接お逢いすることはかなわないでしょうから、せめて石川に雲が立ち渡っておくれ。それを見ながらあの人を偲びます。

島根県江津市を流れる江の川が、依羅娘子の挽歌に詠まれた石川とされている。
江津市千金の川岸に「人丸渡し(人麻呂渡し)」というのがあり、人麻呂も渡ったであろうということからこのように名付けられた。
昭和8年(1933)まで渡し舟があり、80年くらい前までの橋のない時代には重要な交通手段であった。
                                            


県道112号線沿いに標識がある。


川へ降りる道。
                                   渡し場跡付近→

                       
                                      
 
国道へ戻る途中で三江線の川平駅に立ち寄ったが、木造の静かな駅だった。駅舎左手と手前に桜の古木があり、桜の頃はきれいだろう。

「人丸渡し(人麻呂渡し)」の対岸がどのようになっているのか、気にはなっていた。前回の訪問から4年以上が経過して、ようやく対岸を見ることができた。 2017/7/31 K-5Us

対岸にも「柿本人麻呂万葉道」の標柱があり、ここが江東駅跡であるという説明板があった。

ここから川岸へ降りる道はないが、説明板の右手から対岸の江西駅跡の
こんもりとした木が見える。