万葉の旅

辛の崎

07.8.7
*istDS2


大崎鼻から西を見る。手前に大崎鼻の断崖、波子の砂浜、先端は赤鼻岬、この岬のむこうが畳ヶ浦。遠くに益田市の高島が見える。

つのさはふ 石見の海の 
ことさへく からの崎なる 海石いくりにぞ 深海松ふかみるふる 荒磯ありそにぞ 玉藻は生ふる
玉藻なす 
なびき寝し子を 深海松の 深めて思へど さ寝しは 幾時いくだもあらず 巻2−135
柿本人麻呂が詠っている「辛の崎」の場所には3説ある。@浜田市唐鐘の畳ヶ浦 A江津市波子町の大崎鼻 B仁摩町の韓島
韓島は、人麻呂が赴任した石見国府があった下府しもごうからかなり離れているので説としては弱い。
下府を振り出しに、畳ヶ浦から大崎鼻、そして都野津町の和木真島あたりへ、「石見の海」を辿ってみた。
大崎鼻が人麻呂が詠んだ風景に近いように思う。

●石見国府跡
浜田市指定天然記念物のイチョウとムクノキが社殿をおおう伊甘いかん神社に、国府跡の石碑が建っている。


●畳ヶ浦(国指定天然記念物)
海食崖がそそり立つ唐鐘漁港から、崖内の遊歩トンネルをぬけると、千畳敷といわれる岩場が広がる畳ヶ浦に出る。

左が猫島、真ん中が犬島、右手の崖の中に遊歩トンネルがある。
                   

遊歩トンネル内の洞窟から猫島を見る。
                       
千畳敷の風景。

●大崎鼻
←大崎鼻の駐車場そばに建つ万葉歌碑。
 辛の崎を大崎鼻に比定した万葉学者
澤潟久孝先生の揮毫。

 角障經 石見之海乃 言佐敝久 辛乃埼有 伊久里尓曽
  つのさはふ 石見の海の さへく の崎なる 海石にぞ
 深海松生流 荒礒尓曽 玉藻者生流
  深海松ふる 荒磯にぞ 玉藻は生ふる
 石見の海の辛の崎にある海の岩には、海草が生い茂り、
 荒磯にも藻が生い茂っている。


岬の先端には昭和49年(1974)設置の石見大崎鼻灯台がある。
灯台より東を見る。

●和木真島付近の海岸
砂浜をハマゴウがおおっていて、紫色の花を付けていた。