万葉の旅

熊来

2012/10/1
K20D
          

はしたての 熊木のやらに 新羅斧 落し入れ わし かけてかけて な泣かしそね 浮き出づるやと見む わし  巻16−3878
はしたての)熊来のやらに、新羅斧を落としてしまって。ワッショイ。
声を立てしゃくりあげて、お泣きなさるな。浮き出てくるか見てやろう。ワッショイ。

右の歌一首は、伝へて云はく、「ある愚人、斧、海の底に堕ちて、鉄の沈み、水に浮く理なきことを解らず。
いささかにこの歌を作り、口吟びて喩と為す」といふ。
右の歌一首は、言い伝えによると、「ある愚か者がいて、持っていた斧が海の底に落ちたが、鉄が沈んでしまえば
水に浮かぶはずがないという道理がわからない。とりあえずこの歌を作って、口ずさんで教訓にしてやった」という。

はしたての 熊木酒屋に まぬらる奴 わし さすひ立て 率て来なましを まぬらる奴 わし  
巻16−3879
(はしたての)熊来の酒屋でののしられている奴さん。ワッショイ。
誘って立たせて連れて来られたらよかったのに。ののしられている奴さん。ワッショイ。



熊来という地名は、字は違うが熊木川にその名を残している。熊木川にかかる上町橋から上流を見る。ここは河口から3kmほど上流。
             


上町橋畔水辺公園に歌碑がある。

麻加夫都阿良加志比古(くまかぶとあらかしひこ)神社にも歌碑がある。
            

麻加夫都阿良加志比古神社には渡来人が祀られている。

麻加夫都阿良加志比古神社は日本で一番長い名前の神社。