万葉の旅

朽網山

09/10/24
K-7
          
朽網くたみ
夕居る雲の 薄れ行かば
われは恋ひむな 君が目を欲

巻11−2674
朽網山にかかっている雲が
夕方に薄れてしまうと、
私は恋しくなります。
あなたにお逢いしたくて。

朽網山は久住山の古名とされている。竹田市久住町の都野公園には、立派な歌碑が立っていて、背後に久住山がうっすらと確認できた。晴れていたらきれいだろう。

都野公園へは標識がなく、病院の看護士と思われる人に道をたずねた。大久保病院の左手の坂道を200mくらい登ると広い駐車場があり、駐車場から階段を登ると広場がある。広場の端っこに歌碑が立っている。

こんな立派な歌碑はまれである。多くの人に見てもらうために、ぜひ案内標識を設置してほしい。

都野から5kmほど東に長湯温泉がある。その少し手前、長湯小学校の裏に権現山公園があり、万葉歌碑が3基ある。
1基は都野公園と同じ歌で、他の2基は名浴山(竹田市の木原山)が詠みこまれている。

朽網山 夕居る雲の 薄れ行かば
われは恋ひむな 君が目を欲り
 巻1 1−2674 

明日よりは 我は恋ひなむ 名欲山
石踏み平し 君が越え去なば
 巻9ー1778

命をし ま幸くもがも 名欲山
石踏み平し またまたも来む
 巻9ー1779
          
竹田市城原には、送る歌と返歌の2首続きの歌碑がある。藤井連が京へ戻るときに、城原の娘子おとめと贈答した歌である。
明日よりは 我は恋ひなむ 名欲山なほりやま 石踏み平ならし 君が越え去なば 城原の娘子 巻9ー1778
明日からわたしはあなたを恋しく思うことでしょう。名欲山の岩を踏みならして越えて行ってしまったら。
命をし ま幸さきくもがも 名欲山 石踏み平し またまたも来む
 藤井連広成 巻9ー1779
どうか命が無事であってほしい。名欲山の岩を踏みならしてまた再びやって来ようから。
          

道の駅「竹田」の万葉歌案内板。


城原小学校隣にある松原公園入口の案内板。

昭和46年建立の松原公園の万葉歌碑。