万葉の旅

佐保路

11/2/27
PENTAX K-7/17-70


佐保路は東大寺の手貝門(転害門)から西へ法華寺あたりまでの一条通りで、平城京の南一条大路が今も残っている。
佐保川は手貝門の少し西で一条通りと交差し、南西へ流れている。
佐保川には柳並木があったようであるが、今は桜並木になっている。樹齢160年を超える古木もあり、満開のころはきれいだろう。
佐保川小学校から佐保小学校付近までの佐保川の堤を歌碑をさがして歩いた。
          

佐保川の 清き河原に 鳴く千鳥 かはづと二つ 忘れかねつも
巻7−1123


佐保川の清らかな河原に鳴く千鳥は、カジカの声と共に忘れられない。

佐保川小学校の南の土手に歌碑がある。
佐保川周辺の万葉歌碑散策マップがあり、大変役立った。

          

月立ちて ただ三日月の 眉根掻き 日長く恋ひし 君に逢へるかも
大伴坂上郎女 巻6−993
若い月が生まれ出てくる時の三日月のような眉をかいたので
長い間恋しく思っていたあなたに逢えたのです。

佐保川堤に、つぎの歌碑と並んでたっている。

          

振り放けて 三日月見れば 一目見し 人の眉引き 思ほゆるかも
大伴家持 
巻6−994
空を振りあおいで三日月を見てみると、一目見たあの人の眉の様子が思いだされます。

大伴坂上郎女は大伴旅人の妹で、家持の叔母である。
郎女の娘の坂上大嬢が家持の妻になるが、この歌は家持が16歳の時に大嬢に贈った歌とされている。

          

うち上のぼる 佐保の川原の 青柳は 今は春へと なりにけるかも
大伴坂上郎女 巻8−1433 
さかのぼって見る佐保の川原の青柳は春の風情となっている。

この歌碑は夢窓庵という懐石料理の店の前庭にある。
同じ歌の万葉仮名の歌碑が夢窓庵前の柳に木の下にある。

          

千鳥なく 佐保の川門の 清き瀬を 馬うち渡し いつか通はむ
大伴家持 
巻4−715
千鳥が鳴く佐保の川の渡しの清らかな瀬を、馬を渡していつか
あなたの元へ通いたい。


これも坂上大嬢に贈った歌とされている。
歌碑は夢窓庵の入口左手にある。

         

夢窓庵。

佐保川堤は水仙が満開だった。