万葉の旅

佐野山

2010/11/3
*istD

佐野山に 打つや斧音おのと
遠かども 寝もとか児ろが
おもに見えつる
巻14−3473

佐野の山に打つ斧の音のように
遠いけれども
寝ようというのであろうか
おとめが面影に見えました。

佐野山は、高崎市山名町から吉井町にかけての丘陵とされている。

歌碑は、山名神社西側の坂道を登りつめた林の中にある。
          
「佐野山の斧音」の碑から直線距離で西に600mくらいの所に「石碑(いしぶみ)之路」がある。高崎自然歩道の山中の道に、15基ほどの万葉歌碑が並んでいる。山中への登り口にあるのが左の写真の歌碑。碑に木の影がかかっていた。多胡の入野(いりね)は、吉井町を流れている鏑川流域一帯とされている。

吾が恋は まさかも悲し 草枕 多胡の入野の 奥もかなしも
巻14−3403
わたしの恋は今も悲しいし、これから先もきっと変わらないだろう。



上信電鉄根小屋駅の南にある「金井沢碑」という古碑をたずねたときに県道からの入口で偶然この歌碑に出会った。万葉仮名縦1行で刻まれている。「石碑之路」にある歌碑の1つだろう。

吾を待つと 君が濡れけむ あしひきの 山の雫に ならましものを
石川郎女 巻2−108
わたしを待っていてあなたが濡れたでしょう
山の雫になれたらいいのに。