万葉の旅

宇智の大野

2017/5/17
K-5Us
                                    

天皇、宇智の野に遊猟したまふ時に、中皇命(なかつすめらみこと)の間人連老(はしひとのむらじおゆ)をして献らしめたまふ歌
やすみしし わが大君の 朝(あした)には とり撫でたまひ 夕(ゆふへ)には い寄り立たしし
みとらしの 梓の弓の 中弭(なかはず)の 音すなり
朝狩に 今立たすらし 夕狩に 今立たすらし みとらしの 梓の弓の 中弭の 音すなり  
巻1−3
わが天皇が朝には手に取ってお撫でになり、夕方にはお取り寄せになって立たれるご愛用の梓の弓の中弭の音が聴こえます。
朝狩りにいま立たれたようです。夕狩りにいま立たれたようです。ご愛用の梓の弓の中弭の音が聴こえます。


反歌
たまきはる 宇智の大野に 馬並めて 朝踏ますらむ その草深野 
中皇命 巻1−4
宇智の広々とした野を駈けめぐって、朝の草深い野を踏んでいらっしゃることでしょう。

天皇とは舒明天皇。
中皇命は舒明天皇の皇后で、皇后に仕える間人連老が長歌を詠み、それに対して皇后が反歌を詠んだ。
と解釈したのであるが、間違っているかもしれない。
宇智の大野は古代の狩猟地で、JR北宇智駅の西方一帯ではないかとされている。
歌碑はJR北宇智駅の西南、奈良カントリークラブ入口から南へ荒坂峠の坂道を200mほど下った左手にある。