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安武やすたけの町並み   2014/9/5
K20D/16-45

築城(ついき)町は航空自衛隊築城基地のある町で、今は椎田町と合併して築上町となっている。
築城という地名から想像されるように、中世には山間部にたくさんの山城があった。

戦前は海軍航空隊の基地があり、戦後10年間くらいアメリカ進駐軍によって接収されていた。
筆者は、築城村・上城井村・下城井村が合併し築城町になる前の築城村に生まれ、小学校6年生まで暮らした。
小学生の頃は進駐軍の占領時代で、英文字でペンキ塗りされたアメリカ軍相手の店が乱立し、派手な身なりの女性たちが横行していた。
青少年にとってははなはだ悪い環境で育った。

海軍航空隊の基地があったにもかかわらず、村は戦災を受けなかったので、筆者が生まれた家は茅葺きだったし周辺もほとんどそうだった。
築城駅前付近は何度か大火があり、基地へ燃料を運ぶ引込線で貨車が燃え、飛び火で築城駅は全焼した。
昭和30年(1955)、築城村から八幡市(現北九州市八幡東区)へ転居するため、駅舎のない築城駅から汽車に乗った。

安武は、築城駅から南西へ5キロほどの城井川(きいがわ)沿いの集落である。
幼い頃、祖父母の会話にヤスタケという言葉がよく出てきていた。
祖父は桶職人で、日用品から酒屋の大樽までこなしていたので、安武の酒造場へも行っていたのかもしれない。

築城駅から英彦山(ひこさん)山麓へつづく県道237号線の下城井郵便局付近に、わずかではあるが大正末期から昭和の町並みが残っている。

 

旧下城井村役場の玄関。


旧築城農協下城井支所の建物。


県道から少し西へ入った所にある大庄屋屋敷跡の石垣。


漆喰壁が美しい旧白川酒造。現在は営業していない。


旧白川酒造となりの消防倉庫。昭和2年(1927)建造の白煉瓦造り。


県道237号線の町並み。


このあたりから南の山間部にかけての城井谷には、城井・宇都宮氏ゆかりの旧跡がある。

2014年のNHK大河ドラマは「軍師官兵衛」。
城井谷を本拠地とする宇都宮鎮房は、本領安堵を願い出て秀吉の軍門に下る。のちに伊予への国替えを命じられ、これを不服として黒田長政率いる秀吉軍と対立し、中津城での和議の席で長政によって謀殺される。

上の旗は宇都宮氏ゆかりの場所に立てられている。「軍師黒田官兵衛最大の宿敵」というのが気に入らない。築城出身の者には、中津城で黒田に謀殺された宇都宮氏には哀切の情がある。宇都宮氏を敵にしたのは秀吉や黒田であり、今でも悪い印象を持っている。