鉄道セレクション

1990年当時、世界の主要都市で路面電車が廃 止されつつあり、ヨーロッパでもイギリスやフラ ンスではすでに廃止されていたが、ドイツの主要 都市では都市交通体系の中に組み込まれ、生活に欠かせない交通手段となっていた。

ドイツ以外でも、ローマ、チューリヒ、ウィーン、アムステルダム、ブラッセル、リスボン、オスロなどをはじめ多数の都市で路面電車が健在だった。

オランダのアムステルダムでは、アムステルダム中央駅を起点として路面電車が街を縦横に走っていて、自動車は軌道内進入禁止になっていた。スイスのチューリヒでは、130系統120キロ168停留所もあり、街の隅々に線路が伸びていた。

ヨーロッパの路面電車
アムステルダム、ニュルンベルグ、チューリヒ

 1990年11月24日から12月7日までの約2週間、
 ヨーロッパ7か国をまわる機会を得た。観光目的ではなか
 ったので、あまり自由に動ける時間がなかったが、旅の途
 中で各国の路面電車を垣間見ることができた。


■アムステルダム(オランダ) 1990.11.27-28

ロンドンのヒースロー空港から英国航空でオランダのスキポール空港へ。ダム広場前にあるホテルへチェックインする。

翌日、日の出前にホテルを抜け出して中央駅まで歩く。非常に寒い。
カンツォーネを歌いながら歩いているイタリア人、早足に通り過ぎて行く黒人、オランダもイギリス同様に人種が多様である。

アムステルダム国立美術館でレンブラントの「夜警」などを見て、夜はコンセルトへボウのコンサートへ。
席は前から5列目、料金は何と50ギルダー(当時約4000円)。世界屈指のオーケストラがこの値段で生で聴けたのである

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コンセルトへボウのチケット


東京駅のモデルとなったアムステルダム中央駅を起点に路線が伸びている。いろいろな看板が見えるが、オランダ語は全く分からない。


アムステルダム中央駅前、朝の逆光線のなか、聖ニコラス教会をバックに市電が出発してゆく。 駅前はゴミゴミしていた。



中央駅からほぼ南に走っているダムラーク大通り。 このあたりは道幅が広いが、全般的にはアムステルダム市街地の道幅は狭い。


ダムラーク大通りの途中にある王宮のダム広場。 2泊したクラスナポルスキーはダム広場の向かいにあり、ホテル前から撮影した。

■ニュルンベルク(ドイツ) 1990.11.30-12.1

ミュンヘンからニュルンベルグまでは、アウトバーンをバスで行く。ニュルンベルグ駅前のホテルに着いたときは夜になっていた。
食事をするため旧市街へ行く。クリスマス市が開催されていた。パンとソーセージとビールなどで夕食。料理はどれも脂肪が多い。
料理はともかく、ドイツのレストランはどこへ行っても居心地がいい。言葉の問題がなければ外国にいることを忘れてしまうほどである。

翌朝、駅前で市電を撮影し、ドイツの小ベニスと言われている古都バンベルグへ。バンベルグまではわずか約35分の列車の旅。
行きは、扉が付いて部屋になっている座席で、帰りは、日本でもおなじみの様式の座席だった。

バンベルグは、レグニッツ川と大聖堂が美しい町だった。
バンベルグでの滞在時間はわずかだったが、バンベルグで見聞きしたことは、いつまでも忘れることができない。


宿泊したグランド ホテル・ニュルンベルクは、大きなドームが特徴のニュルンベルク中央駅の向かいにあった。
朝、窓を開けると、中央駅が見え眼下を市電が通過して行った。
ニュルンベルク中央駅は1875年の駅舎が原型であるが、ニュルンベルク空襲によって大破し1945年から10年ほどかけて再建された。


このあたりは旧市街の近くで古い建物が残っている。電車の先頭にはGutenTag (こんにちわ)と書かれてい た。
■チューリヒ(スイス) 1990.12.3-4

ローマからチューリヒへ、スイスアルプスの上を飛ぶ。
SWISSAIRのスチュワーデスの制服は真っ白で、赤い十字のマークが胸に付いている。
好天に恵まれアルプスがよく見える。スチュワーデスの話によれば、このようにアルプスがはっきりと見えるのはまれだと言う。

しかし、チューリヒはどんよりとした冬空だった。
スイス国鉄・チューリヒ中央駅の中にあるファーストフード店で昼食をとり、近くを走っている市電を撮影した。
その夜、
路面電車に乗って旧市街へ食事に出かけたことがなつかしく思い出される。

市電乗車券の大きさは、縦8cm、横5cm。乗車前に停留所の機械に差し込み日付を入れる。
右がその乗車券であるが、03.12.90 18:23 と日付と時刻が押されている。


その日の夕食はチーズフォンデュだった。チーズフォンデュはスイスから広まったそうだ。

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チューリヒ北部にあるエルリコン駅行きの電車に乗る。チューリヒはドイツ語表記なので少しは読める。


チューリヒ中央駅の北、スイス国立博物館前を走る2連結の市電。


教会橋(ミュンスター橋)からチューリヒ湖に架かる湖岸橋(ケー橋)を見る。夕暮れの寒々とした風景の中を電車が走る。
                      

グロスミュンスター教会(大寺院)のテラスから、教会橋のむこうのフラウミュンスタ
ー教会(聖母寺院)を望む。
聖母寺院には、シャガールが描いたステンドグラスがあった。

チューリヒの繁華街バンホフ通り。路面電車がひっきりなしにやって来る。
商店街はクリスマスの飾り付けがされていた。
暗くてシャッタースピードが確保できず、かなりぶれている。