司馬遼太郎の風景
2005

洛北街道

鞍馬山、花背峠、常照皇寺、山国神社
05.11.9 *istD/16-45

司馬さんが旅した洛北街道は、鞍馬から始まり、花背峠で国道477号線と合流し、峰定寺ぶじょうじ近くで宿泊し、翌日、
常照皇寺などに立ち寄り、京北町で国道162号線へ出る、というルートであった。

わたしは、鞍馬寺の奥の院まで往復したためかなりの時間を費やし、
常照皇寺の午後4時の閉門時間までに余裕がなく、峰定寺へは立ち寄れなかったのが心残りである。

●鞍馬山
鞍馬寺の前に出た。

このあたりは四方が峰にかこまれていて、空がひどくせまい。晴れているのだが、太陽はすでに山むこうにあり、このため青空を見つつも薄ら日の中にいるようで、たとえば薄暗い教会の中からステンドグラスの絵をながめているような明暗のぐあいである。鞍馬の朝と夕はいつもこうである。

なかなかの名文で、鞍馬の雰囲気がよく表現されている。司馬さんは、鞍馬寺には立ち寄らずに花背峠に向かった。

鞍馬山の紅葉は色づきはじめていたが、紅葉の盛りにはまだ早かった。おとずれたのは平日だったが、たくさんの参拝客でにぎわっていた。NHK大河ドラマの「義経」効果だろうか。

 

●花背峠
途中は、悪路だった。花背峠のあたりなど、車が前後左右にか
しぎ、ちょうど舟に乗っているようで、悪路が少なくなったち
かごろ、かえって風情があるといえるかもしれない。このあた
りに雪や雨が降ると、京都のタクシーは花背ときいただけでか
ぶりをふるらしい。
    
司馬さんが花背峠を越えたのは30年くらい前のことである。いまは完全に舗装されてはいるもののカーブが多くて走りにくい。

峠を下る途中に茅葺き民家が2棟あった。どちらも葺き替えてから間もないように見えた。
 

●常照皇寺
常照皇寺は山林の中の石段をのぼれば、山門になる。観光料というのは、この寺はとらない。

と司馬さんは書いているが、今は入山料が必要。


常照皇寺を有名にしている九重桜の根元

山国神社
山国神社は山を背負い、森にかこまれ、その森を街道から遠望すると、鳥居も
祠もつつましやかで、いかにもこの郷村の氏神らしく清げな感じに見える。
    
山国神社はどこにでもある何の変哲もない神社である。このような神社に関心を示すのが司馬さんらしい。
   

山国神社

山国神社から車で10分ほどのところにあった茅葺き民家。