四国札所の石仏
 遍路道の道標と石仏(1) 焼山寺・八栗寺・長尾寺・大窪道

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 焼山寺への遍路石仏

 焼山寺への道は、藤井寺の本堂に向かって左側にあり、
その石仏は山道の入口に立っていた。舟形石に地蔵菩薩
が浮き彫りにされ、左に寛延二年(1789)、右に焼
山寺の文字が刻まれている。

 江戸中期、四国遍路が修行の場であった時代、焼山寺
への道標として、そして、この難路に挑む遍路たちの無
事を祈願して建てられたものであろう。

 
           『へんろ』1998年2月号
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  八栗寺の如意輪観音

 八栗寺への遍路道はケーブルカー駅の左手にあり、山
門まで徒歩で20分くらいかかる。遍路道の入口付近に
は草餅を売る店が並んでいるが、人通りが少なく、ひっ
そりとしている。

 この道には石仏が多い。道の中ほどの大きな岩の上に、
草木を背にして小さな2体の如意輪観音が立っていた。
膝を立て右掌を頬あ当てて小首をかしげたその表情は、
涼しげであった。


            『へんろ』1998年3月号
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 長尾寺の遍路道標

 交通機関のない時代、札所を巡るには、もっぱら歩く
以外に方法はなかった。地図も一般には普及していなか
った。遍路の唯一の頼りは、辻に立つ石の道標であった。

 長い間遍路を導いてきた道標も、今はその役割を終え、
札所の境内に移築されているものが多い。八十七番長尾
寺の納経所前にも遍路道標が保存されていて、大きな指
の下には、長尾、志度の文字が刻まれている。


            『へんろ』1998年4月号
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 大窪道の三尊石仏

 結願の寺、大窪寺へは、前山ダムから女体山を越える
ルートと、多和橋から国道377号線を辿るルートがあ
る。県道を多和橋で国道へ左折すると、いよいよ八十八
番まではあと5キロとなる。

 左折してすぐの小学校横の左手の道路際に、美しく刻
まれた三尊石仏が立っている。やさしく微笑みかける姿
に、多くの遍路が励まされたことだろう。

            『へんろ』1998年5月号
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