タノカンサァ 高山町の田の神 塚崎田の神・野崎田の神 |
 
塚崎田の神(97/8/30 1745年) 野崎田の神(98/7/4
左1771年、右1734年/県指定)
塚崎の田の神は高さ90センチほどのスラリとした像で、俵の上に立っていて台座を
入れると150センチくらいになる。像の前にある花立て石には、延亨二年(1745)
の銘がある。
シキを肩からたらし、右手にメシゲ、左手に宝珠を持ち、帯紐には瓢箪と杯を下げて
いる。田の神は一般的には男性の姿をしているが、この像の顔はふっくらとして、少女
のようなあどけない表情をしている。
塚崎の田の神を訪ねたのは8月の末で、熱い太陽が西に大きく傾いていた。風がなく
熱気があたりによどんでいて、歩くと容赦なく汗が流れた。
しかし、野崎池の堤防にひかれた道の先に田の神像を見つけたとき、そこだけは清涼
な空気に満ちていた。
西向きに立った田の神は、夕陽を正面に受けて染まり、青草の色と美しいコントラス
トを見せて、神々しく輝いていた。
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