天主堂巡礼
大江天主堂/崎津天主堂 熊本県天草町大江/河浦町崎津 |
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ロマネスク様式の大江天主堂
五足の靴
与謝野鉄幹が、明治40年に書いた『五足の靴』という紀行文がある。五足とは、新詩社同人
の与謝野鉄幹、北原白秋、木下杢太郎、平野万里、吉井勇の5人のことで、長崎の茂木から天草
下島の富岡に渡り、下田、大江を経て牛深をまわって、天草西海岸をたずねたときのものである。
5人はこの天草旅行で南蛮文化に触れ強烈な印象を受けたが、北原白秋の詩集『邪宗門』や吉
井勇の「白秋とともに泊まりし天草の大江の宿は伴天連の宿」という歌は、よく知られている。
その日は、羊角湾のほとりに立つゴシック様式の崎津天主堂での撮影を終え、海沿いの道を大
江へ向った。
大江天主堂はロマネスク様式の白亜の聖堂で、昭和8年、鉄川与助の設計施工によるものであ
る。与助は、今までの天主堂よりも光を多く取り入れ、明るい色調でまとめている。
正面祭壇上には、明治25年に赴任したガルニエ神父の姪が描いたという「受胎告知」の絵が
飾られている。
 
羊角湾の風景
ゴシック様式の崎津天主堂
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文学散歩/『五足の靴』を歩く
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