天主堂巡礼 紐差(ひもさし)天主堂 長崎県平戸市紐差

   
 

               赤い絨毯

   晩秋の土曜日、柔らかな陽射しの午後、紐差天主堂をたずねた。広場にある2本の大きな銀杏
  の葉は、すっかり色づいている。この天主堂は、鉄川与助が昭和に入って建てた鉄筋コンクリー
  ト・ロマネスク様式の西海一大きな聖堂である。

   ローマで見たヴァチカンの大聖堂などとは比べるべくもないが、花模様の折り上げ天井が広い
  空間を形成し、ステンドグラスの光が赤い絨毯の床に長く延びて、ヨーロッパの教会にはない仏
  教的な雰囲気を醸し出している。

   やがて、近所の子供たちが三々五々集まってくる。オルガンの音が流れ、澄んだ歌声が聖堂に
  響く。ステンドグラスの光が、子供たちの顔や肩に落ちている。陽が傾きステンドグラスの光が
  弱まると、聖堂はさらに暗さを増して行く。すると、聖堂の暗さに逆らうかのようにステンドグ
  ラスはまた光を取り戻す。光と影の織りなす神秘的な世界が、そこに展開される。

   クリスマス聖歌の練習を終えた子供たちと一緒に外へ出ると、太陽が山の端にかかり風が冷た
  さを増して、暮れなずむ九十九島の島影が遠くかすんでいた。
  
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