西海の燈台
関門海峡と響灘の燈台 部埼・白州・大藻路岩・蓋井島 |
関門海峡と響灘の燈台
サクラの花が終わって浜大根の花が咲くころ、部埼(へさ
き)ではヒヨドリが渡りの季節を迎える。ヒヨドリたちは、
部埼の森でひと休みしたのち海峡越えに挑む。ヒヨドリが舞
う燈台下の波打ち際では、部埼沖での海難事故防止にその半
生をささげた僧・清虚の像が、関門海峡を行き交う船の安全
を今も見守っている。
部埼燈台はイギリス人技師ブラントンの設計によるもので
あるが、半円形の基部の上に、円形の燈塔をのせた独特の形
をしていて、ブラントン型と言われている。部埼燈台もブラ
ントン型の特徴をよくとどめていて、いかにも明治を思わせ
る風格があり、白御影石の輝き、フランス製のレンズが可憐
な美しさを見せてくれる。
大藻路岩(おおもじいわ)燈標と白州燈台は、藍島(あい
のしま)付近にあり、藍島へは1日3便の市営連絡船が運行
されている。港から15分、海峡をぬけ響灘に入るあたりで、
石造りの燈台が立つ台場鼻潮流信号所付近を通過する。前方
には、ブラントンの設計の六連島の燈台も見える。

藍島は南北2キロほどの島で、南端の港
から北端まで徒歩で30分くらいかかる。
島の中央部から西方2・5キロの海上に白
砂の島があり、白と黒の縞模様の白州燈台
が海に浮かんでいるように見える。
雪景色の部埼燈台
藍島の北端には千畳敷と呼
ばれる平らな岩場があり、小
島や岩礁が点在している。海
上約1キロ沖の大藻路岩に燈
標が立っていて、純白の燈塔
が青い海と空に映えて美しい。
大藻路岩付近は絶好の釣り
場で、北九州や下関から瀬渡
し船が燈台をめざしてやって
くる。
はるか彼方には、瓢箪を縦
に割って海に浮かべたような
形の蓋井島が見え、明治45
年(1912)建造の燈台を
確認できる。
日本ナショナルトラスト
『報』1997年9月号より抜粋
若松の響灘埋立地から見た夕暮れの白州燈台
 
秋の陽光に輝く大藻路岩燈標、背後は蓋井島 断崖の上に立つ蓋井島燈台
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