西海の燈台 瀬戸内の燈台 屋形石・鍋島・男木島・大浜崎          

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               黄色の燈塔が瀬戸の夕暮れに映える屋形石燈標


                      江田島の燈標

     瀬戸内海西部には、明治期に建造された石造りの燈台・燈標12基が現役で稼動している。その内、
    燈標は3基。倉橋島の西南方の西五番之砠(そ)燈標、阿多田(あたた)島の東方の安芸白石燈標、そ
    して江田島北方の屋形石燈標である。燈台は岬や大きな岩礁に立っているのに対して、燈塔は小さな岩
    礁に立っている。

     1993年12月17日、海上自衛隊第一術科学校にある明治27年(1893)に建造された、煉
    瓦の華麗な旧海軍兵学校生徒館などを見学し、屋形石燈標へ向かった。

     燈標のある岬は細長く、その突端は火薬工場の私有地になっている。したがって、海からであれば宇
    品港へ向かうフェリーから撮影するか、陸からであれば船をチャーターして岬へ上陸することになる。
    しかし、幸運にも、工場の特別の計らいで工場側から岬へ出る許可が得られた。

     工場は東側に入口がある。西側は海に向かって崖で、南と北は建物を取り囲むように丘になっていて、
    人家からは完全に隔離されている。北の丘は急坂で、岬との境界には鉄柵がある。

     火薬工場は静電気を嫌うため構内には緊張感があり、息をこらしてそっと歩く。鉄柵の鍵を開けても
    らい、雑草におおわれた土手をはいあがると広いスペースがあり、中央には深く大きな穴が口を開けて
    いる。聞けば、爆破実験用とのこと。黒い穴のむこうには、燈標と同時期に建造された旧官舎、波打ち
    際には美しい砂浜、そして、その先に燈標が見える。

     燈標は黒と黄色のツートンカラーで、雲間からの光を受けて、暮れかかろうとする灰色の風景の中で
    鮮やかに浮かびあがっている。漁を終えた船が、燈標をかすめるようにして港へと急ぐ。彼方には、フ
    ェリーと大型船そして広島市街のビルがかすんで見える。穏やかな瀬戸内の夕暮れである。



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      与島に隣接する鍋島の燈台
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映画「喜びも悲しみも幾歳月」の舞台・男木島燈台

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                      真夏の因島・大浜崎燈台