寅さんが歩いた風景
  第2
8作 寅次郎紙風船(1/3) 日田市夜明駅、浮羽町筑後川橋梁


 筑後川のほとりの宿で、寅さんは、一風変わった娘・愛子(岸本加世子)と知り
合う。家出娘らしいが、寅さんの商売の″サクラ″役もこなす二人旅が始まった。

 久留米水天宮の縁日で商売をしているとき、寅さんは道の向かいで商売をしてい
た女(音無美紀子)に声をかけられた。聞けば、テキヤ仲間の常三郎(小沢昭一)
の女房・光妓で、常三郎が病気のため代わって仕事に出ているとのことだった。

 翌日、寅さんは常三郎を秋月の町に見舞ったが、「俺が死んだら光妓を女房にし
てやってくれ」と頼まれる。寅さんは、常三郎を元気づけるためと承知した。帰り
ぎわ、寅さんは、光抜から常三郎の余命がいくばくもないことを知らされた。

 寅さんは柳川で愛子と別れて柴又に戻った。数日後、愛子が現れ、とらやに滞在
することになった。そんなある日、愛子の兄(地井武男)が訪ねてきた。マグロ船
に乗って家をあけることが多く、愛子はさびしさからフーテンになっていたという。

 しばらくして、光枝から手紙が届いた。常三郎が他界し、上京して旅館の女中を
しているという。数日が過ぎ、光妓がやってきた。寅さんは上機嫌で迎えたが、常
三郎の言葉を負担に思わないで、という光枝に寅さんはうなずくしかなかった。
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  久大本線の下り列車が進入。右は日田彦山線上り列車。     日田彦山線ホームの駅名標。ともに99/8/25


       柴又で小学校の同窓会に出席しトラブルを起こした寅さんは、さくらたちに思いを残して再
       び旅に出る。

       場面が転換すると夜明駅、久大本線上り線のプラットホームをこちらからむこうへ寅さんが
       歩いてゆく。寅さんが駅を歩くシーンは多いが、この夜明駅のシーンは抒情的でいい。


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   夕暮れ迫る夜明ー筑後大石間の久大本線筑後川橋梁(99/8/31)


       夜明駅プラットホームから画面が展開し、筑後川の鉄橋が映し出される。鉄橋の上を列車が
       走り、手前の沈下橋の上を寅さんが左から右へと歩いている。

       このシーンも、寅さんが歩く風景としては、非常に印象深い。ロケから20年近くになろう
       としているが、このあたりの風景は変わっていない。

       第43作「寅さんの休日」にも、タイトルバックに沈下橋が登場する。第43作が、日田市
       を中心にロケしていることから、この沈下橋を再び登場させたのではないだろうか。ただし、
       第43作では、鉄橋側から撮影している。


     [寅さんが歩いた風景][寅次郎紙風船(2/3)]