寅さんが歩いた風景 第32作口笛を吹く寅次郎 岡山県備中国分寺跡/高梁市/鳥取県江府町 2000.4.11

 さくらの夫・博の亡父の三回忌が近くなったのを思い出し、寅さんは博の故郷の
備中高梁を訪ねた。寺の和尚(松村達雄)と仲良くなり、和尚の娘・朋子(竹下景
子)が出戻りと知って恋心がうずく。

 和尚が二日酔いになり、寅さんは代わって法事を務めるが名調子の弁舌が好評。
博の亡父の法要でも僧侶の扮装をし、さくらたち親子三人を唖然とさせる。

 和尚には息子・一道(かずみち、中井貴一)がいたが、写真家志望で大学を退学したことで和尚と対立し寺を飛び出してしまう。和尚は、寅さんを婿にと考えて朋子に
話す。それを立ち聞きした寅さんは、柴又に帰り余生は仏につかえると宣言する。

 そんななか、一道の恋人ひろみ(杉田かおる)が訪ねてきて、一道と再会する。
それから数日後、朋子が上京。朋子はそれとなく愛を伝えようとするが、寅さんは
はぐらかしてしまう。
 僧侶になれなければ、朋子の婿養子にもなれない。朋子の求愛の言葉を、寅さん
は軽く冗談にしてしまうしかなかったのだ。悲しく帰ってゆく朋子。それからしば
らくして、寅さんはまた旅に出た。

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  ■ 備中国分寺跡 95.3.11 関連ページ 古寺巡礼/備中国分寺跡

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頭のシーンからタイトルバックへ。

寅さんは列車の中で、小さな女の子を連れた労務者風の男と知り合う。聞けば、女房に逃げられたとのこと。

寅さんは、この親子を慰めるため備中国分寺跡の広場へ一緒に出かける。

記念写真を撮ろうということになり、隣にいた家族のカメラを借りる。そして、写っているかどうか確認するためフィルムを引き出してしまい、例によって喧嘩になる。
    国分寺五重塔前の広場

  ■ 備中高梁駅

     法事を終えて帰る博・さくら・満男を、寅さんと朋子がホームで見送る。
     もう一つのシーンは、父親と喧嘩した一道は、高梁を発つ前に備中高梁駅からひろみへ電話する。

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     備中高梁駅は第8作寅次郎恋歌にも登場した。
         博の母の危篤の知らせを受け、夜遅く、博とさくらがこの駅に降り立つ。

  ■ 白神食料品店

     高梁へぶらりとやってきた寅さんは、白神商店の前にある公衆電話からさくらへ電話して、
     博の父親の墓のある寺の名を聞く。ここで、寅さんは白神商店の娘ひろみに出会う。

     
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     紺屋川という小さな川を挟んだ通りは、日本の道百選に選定されている。
          川の両岸は桜並木で、白神商店はこの地区のほぼ中央部にある。
          大坂屋として登場する堤印判店は移転し、跡地には真新しい住宅が建っていた。
          このあたりは、第8作寅次郎恋歌でもロケされている。


  ■ 薬師院

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     博の父親の墓がある蓮台寺が、この薬師院。墓参り   薬師院本堂前の庭。寅さ
     を終えた寅さんが、石段を上がってくる法事の酒で   んも歌を唄いながら砂目
     酔っぱらったお坊さんと娘の朋子に出会う。      を入れていた。


         朋子を演じた竹下景子は当時30歳。とても魅力的だった。
     第38作知床慕情、第41作寅次郎心の旅路を含め、3作でマドンナを演じている。

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     左が薬師院、右が松連寺。            法事から帰ってきた寅さん
     映画ではもう少し高い位置からのアングルだった。 を朋子が門前で出迎える。

     薬師院は、寛和年間(985〜987)花山法皇の開基といわれる。
     真言宗に属し、本尊は薬師瑠璃光王如来で、50年毎に秘仏御開帳法要がある。
     本堂の薬師堂は、元和10年(1615)の建築。勾配のきつい大屋根とこれを支える組物、
     浅唐戸の彫刻、ほか随所に桃山風の特徴が表れている。
     山門右にある大仙堂の石造延命地蔵(市指定重要文化財)は、鎌倉期の作風を感じさせるもの。
     裏山には、西国三十三観音霊場がある。<高梁商工会議所HPより引用>

  ■ 岡村邸

32-okamura.jpg (87305 バイト) 第8作にも博の実家として登場する岡村邸。

岡村邸の門は、明治10年(1877)、本町
に設置された上房郡役所の門で、優れて立派
なものである。

先代が大正年間、郡役所の移転で不要になっ
た門を保存のため買い取り、移転させたもの
である。


  ■ 油屋旅館

32-aburaya.jpg (104369 バイト) 博の父親の墓がある高梁市の蓮台寺に、法事の
ためにやって来た兄弟たちが泊まるのが、この
油屋旅館。

昔からの老舗旅館。国道180号線に面して建
っている。観光駐車場や美観地区へも近く、交
通の便はよい。

ロケ当時、渥美清さん、倍賞千恵子さんも油屋
旅館に宿泊したそうだ。

    ■大山山麓・御机(みずくえ) 2012/11/5

      
      
一道は寺を継ぐ気はなく、大学の授業も欠席して写真に夢中になっている。
    
一道が撮影に出かけたのがここ。御机という集落で、画面にはこの茅葺の小屋も映し
        出されていた。ロケが行われたのは1983年、もう30年くらい前のことになる。

  ■ 方谷林(ほうこくりん)公園

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南北に流れる高梁川を挟んで、街の対岸にある山が方谷林公園。

一道がひとりで東京へ行き、残されたひろみは、寅さんとふたりでこの公園にやって来る。

そして、病気の父をかかえているひろみは、今後の自分の身の振り方について寅さんに相談する。

寅さんのアドバイスは、ひろみが幸せになれるのでであれば、東京へ行くことに家族も賛成してくれるのではないか、というものだった。


この公園は古くから櫻の名所として知られていた、ということであるが櫻の木はまばらだった。

寅さんが、木をかずらのようなものでくくった椅子に座ってひろみと話をした場所には、スチール製の長椅子が置かれていた。


[寅さんが歩いた風景]