寅さんが歩いた風景
  
第33作 夜霧にむせぶ寅次郎 北海道釧路市・浜中町・中標津町 06/6/11,13取材 *istD


釧路で寅次郎はフーテンの風子こと木暮風子と知り合い、意気投合する。風子は理容師の免状を持っていて、床屋に勤めるのだがどこでも長続きしない。その夜、寅次郎と風子は、女房に逃げられたという福田栄作と相部屋になった縁で、彼の女房探しを手助けする羽目になる。霧多布まで寅次郎と風子は栄作に付添って行ったが、新しい夫との生活に安住する妻の姿に声もかけられず去る。

栄作と別れた二人は、風子の伯母の住む根室へ。祭りに賑わう常盤公園の見世物小屋にオートバイショウがかかっている。一座の花形トニーはオートバイを巧みに乗りこなし、目にとまった風子を小屋に誘った。寅の旅立ちの日が迫り、風子は寅次郎と一緒に勝手気侭な旅をしたいと言い出した。寅次郎は、そんな風子を可愛いと思うが、心を鬼にして伯母のいるこの根室で真面目に働いて、いい男を見つけて世帯を持てと分別を説く。別れの日、風子は「寅さんがもう少し若かったら、私、寅さんと結婚するのに」と告げた。

タコ社長の娘あけみの結婚式が行なわれた日の午後、寅次郎が“とらや"へ帰ってきた。丁度、栄作が訪ねて来ていた。彼は東京で風子に会い、借金を申し込まれ断ったという。寅次郎は怒って栄作を罵倒し追い返してしまう。 そんなとき、トニーが風子が寝込んでしまい、寅次郎に会いたいという言伝てを持ってきた。寅次郎は風子を“とらや"に連れ帰った。数日後、風子は元気を取り戻し、寅次郎はトニーを呼び出して風子と別れることを約束させた。だが、風子がトニーに会いに行くというのを寅次郎が止めたことから、風子は“とらや"を飛び出してしまった。
 

夏の盛り、風子からさくらに手紙が来た。根室に帰った彼女は、伯母の気に入った真面目な男と結婚することになったという。さくら、博、満男の3人は結婚式に出席するため北海道・中標津へ向った。そして、北海道を旅する寅次郎からも、式に間に合うよう山越えして行くとの電話が入った。

釧路幣舞橋
釧路駅付近の床屋で寅さんが散髪をしている所に、風子が入って来て、理容師として使ってくれないか言うが断られる。
しばらくして、寅さんが幣舞橋を歩いていると、公園で風子がぼんやりと座っている。寅さんは風子に声をかける。
 
何見てんだぃ
 
空見てんの
 
ほぉ、いい天気だもんな
 
景気悪いね、どこ行っても
 
まったくだなぁ。北海道育ちか?
 そうよ

霧の町釧路のシンボル・幣舞橋。

風子がぼんやりと座っていた「ぬさまい河畔公園」

浜中町
寅さん、風子、栄作の3人は、栄作の逃げた女房がいるという所へ行くため、根室本線茶内駅で降りる。
ロケ地を探すときに風子のせりふがてがかりとなった。駅員に場所を聞いた風子が、寅さんと栄作に伝える。
「タクシーで15分くらいだって。まわりになんにも家がなくて、屋根に大きくヤンマーって書いてあるからすぐ分かるって」
そして、タクシー運転手へ行き先を告げる。
「霧多布へ行く途中に潮見橋ってあるでしょう」

茶内駅は建て替えられていた。

中央が潮見橋から見たロケ地。ヤンマーの建物はなかった。

中標津町養老温泉、旅館「藤や」
諏訪一家は今は廃線となった標津線の計根別(けねべつ)駅で降り、迎えの車で養老牛温泉へ向かう。
寅さんは、弟子屈(てしかが)から山越えをするが、熊に遭遇して大騒ぎとなる。にぎやかで心温まるラストシーンだった。

日帰り入浴もできる。気持ちのいいお風呂だった。

前庭には、木製のロケ地の碑。