長崎港で、五島列島へ帰る途中の、乳飲み子を抱いた女絹代(宮本信子)に宿代を貸す。彼女を家まで送り届けた寅さんは、駆け落ちをし出戻った娘と父親千造(森繁久弥)の愛情あるやりとりを見ているうちに、たまらなく柴又が恋しくなって、一目散に柴又へ向った。
その頃柴又では、「とら屋」におばちゃんの遠い親せきで和服の似合う美しい女性夕子(若尾文子)が、事情あって寅さんの部屋に寝泊りしていた。そんなとき、寅さんがひょっこり帰って来た。寅さんは自分の部屋を貸してあるのを知るとカンカンに怒って旅へ出ようとするが、現われた夕子を一目見るなり、たちまちのぼせ上り、旅に出るのはやめてしまう。
ある日のこと、さくらの夫博が、独立したいが永年世話になって来た社長梅太郎に言いだしにくいから寅さんからうまく話してほしいと相談に来た。寅さんは、翌日梅太郎のところに出かけたが、梅太郎に、「博が会社をやめないように説得してほしい」と泣きつかれ、二ツ返事で引受けたことから話はこんがらがって来た。一方、博と梅太郎は話がまとまったと思い込み、寅さんを呼んでドンチャン騒ぎとなったが、酔うほどに博と梅太郎の話は喰い違い、寅さんが二人に何も話していないことがバレてしまった。大もめの最中、博があてにしていた資金の調達ができないことが判明して、この話は一段落する。
別居していた夕子の夫が「とら屋」を訪ねて来たことで寅さんの恋にも終止符が打たれた。夕子は売れない小説家の夫と柴又を去り、寅さんもさくらに見送られて旅へ出た。年が明けて、とある地方で、晴れ姿の娘たちを相手に、名調子で売をしている寅さんの姿があった。 |
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| ●玉之浦 07/10/18
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五島列島福江港に着いた寅さんは、故郷へ帰る決心がつかない絹
を玉之浦へ送り届ける。
絹代役は宮本信子、父親役は森繁久弥。森繁久弥と渥美清の掛け
合いが、コミカルないい味を出していた。
左手が船着場、右手が玉之浦漁協。映画では、漁協の建物は木造
2階建てだったが、ロケから36年、今はコンクリート。
絹代の実家中村旅館は港近くにはなかった。ここから少し北へ行
った小浦という集落に、同じ名前の旅館があるようだが、確認は
取れていない。
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絹代と父親が話をしている間に、寅さんは近くを散歩する。教会の門の扉を開けようとしていると神父があらわれる。
この教会は玉之浦教会。映画では教会そのものは映し出されていなかった。
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正月に「とら屋」をたずねた絹代は、玉之浦の父親へ電話をする。
そのときに映し出されるのが、金毘羅神社からの玉之浦港の風景。初詣客の姿と鳥居も一緒に映し出されていたが、今は鳥居を入れたアングルでは、桜の木が邪魔をして港が見えない。
この神社の石段は右のように勾配が急で長い。山田組のスタッフはここを思い機材をかついで登ったことになる。当時、山田洋次監督を含めみなさん若かったことだろう。
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金毘羅神社の場所が分からず、おじいさんにたずねると、神社の登り口まで案内してくださり、行きずりの筆者に、「一人暮らしな
ので家へ寄って行きませんか」とも言ってくださったが、大瀬崎の夕暮れを撮影する予定だったので、お断りせざるを得なかった。 |
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| ●猪鼻湖(いのはなこ)神社 02/9/26 |

猪鼻湖と浜名湖との境にかかる瀬戸橋から神社を見る。 |
第6作純情篇のラストシーンがロケされたのは、静岡県浜松市三ヶ日町の猪
鼻湖神社である。猪鼻湖に付き出した小さな奇岩の上に神社が立っている。
とても小さな神社だった。
寅さんと源ちゃんが松の木の前で、「幸福を呼ぶ鶴亀」の置物を売っている。
まわりは、正月の参詣にやってきた人たちでにぎわっている。
映画では、猪鼻湖と浜名湖との境にかかる瀬戸橋が映し出されていた。この
橋は狭いために信号による交互通行が行なわれている。今は、浜名湖側に新
しい橋がかけられていて、大部分の車は新しい橋を通る。
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