寅さんが山陰の温泉町で知り合い、窯場で働きながら子供を育てている絹代(高
田敏江)は、寅さんとも気が合い、気立てもいい。寅さんはさっそく柴又に帰り、
このことをおいちゃんたちに話した。
さくらとタコ社長が縁談をまとめるべく、寅さんに同行して山陰に向かった。しか
し、絹代のもとには生き別れになっていた夫が帰っていた。寅さんは、さくらたち
に置き手紙を残し山陰路を西に向かった。
寅さんは津和野の食堂で歌子(吉永小百合)に再会した。歌子は、陶芸家の青年と
結婚したが死別し、今は夫の実家のあるこの町の図書館に勤めていた。寅さんは歌
子を励まし別れた。それから十数日後、歌子がとらやを訪ねて来た。
寅さんは、歌子が父の修吉(宮口精二)とけんか別れをしたままになっていること
を知り、修吉を訪ねて修吉の頑固さを責めたてて帰ってきた。その修吉がとらやに
現れた。修吉と歌子は率直に心情を語りあい和解した。
悩みぬいた末に歌子が選んだのは、伊豆大島の心身障害児の施設だった。歌子にそ
の決意を聞かされて、寅さんはホッとすると同時にちょつぴり疲れも感じていた。 |
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■■■島根県温泉津(ゆのつ)町/駅・温泉街・窯場■■■
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寅さんが見そめた絹代に会うために、寅さん、さくら、タコ社長の3人は、山陰本線温泉津駅に降り立つ。
駅前からタクシーに乗り、温泉街を抜けて絹代が働いている窯場へ向かう。
そこで、絹代の夫が帰ってきたことを告げられ、寅さんは見事に失恋する。
その夜、3人は温泉津温泉に宿泊し、寅さんは早朝ひとりで宿を出る。 |
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3人が降り立つホーム。柴又へ帰るさくらとタ
コ社長がホームで列車を待つ。向こう側は小学
校、映画ではブラスバンド練習が行われていた。 |
3人は駅前でタクシーに乗り、温泉津温泉街の方
へ向かう。タクシーの中で、さくらが「静かない
い町ね、お兄ちゃん」と話しかける。 |
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温泉街の狭い道の両側には旅館が立ち並んでい
る。タクシーの中から、寅さんが番頭をしてい
る旅館を教える。それが「後楽旅館」。 |
巨大な登り窯の石段を絹代が駆け下りてくる。道
路が舗装拡幅され、まわりの建物も新築されて、
ロケから25年、環境がすっかり変わっていた。 |
■■■■■ 温泉津/建物ウォッチング ■■■■■ |
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庄屋屋敷なまこ壁 |
旧温泉文化休憩所 |
湯治の湯 |
のぼり窯焚き口 |
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■■■島根県益田市/大日霊(おおひるめ)神社・飯田吊り橋■■■
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失恋した寅さんは、温泉津から海岸沿いに山陰路を西へ。
途中、大日霊神社で傘をバイし、益田から南下 して津和野へ向かう。
この第13作は、国道9号線に沿ってロケされている。
山陰の海の風景と吊り橋を渡る寅さんの姿がどこか寂しげであった。 |
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益田市の大浜漁港。海岸から突き出た小さな半島の上に大日霊神社。赤い屋根が社殿。この辺りでは石州瓦が使われていて海によく映える。 |
高津川にかかる飯田吊り橋。寅さんは、向こうから橋を渡ってくる。鉄製で橋柱はコンクリート、昭和30年の建造。車も通 れる。 |
■■■■■ 益田/建物ウォッチング ■■■■■ |
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大浜漁港 |
旧益田市農業共同組合鎌手支所 |
安富吊り橋 |
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■■■島根県津和野町/図書館・殿町・津和野川・バス停■■■
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| 津和野の食堂で偶然、歌子と再会した寅さんは、歌子の勤める津和野町立図書館で、早引けの届をして出てくる歌子を待ち、ふたりは近くの津和野川のほとりへ向かう。そこで、歌子の夫の死を知らされる。寅さんは歌子のことが気になりつつも、小郡行きのバスへ乗り込む。 |
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歌子が勤めていた津和野町立図書館。墨書きの表札は、字が読めないほどに古びていた。ガラス戸もロケ当時と変わっていない。 |
津和野の中心地、殿町通り。右手前の白壁の建物が図書館。ふたりはここを通り津和野川沿いへゆく。 |
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津和野川のこの石垣の辺りで、歌子は、結婚後のいきさつを寅さんへ話す。ロケ当時と比べると、橋の欄干が改装され桜の枝がかなり伸びていた。 |
歌子は寅さんをバス停まで見送る。バス停
の位置は画面のほぼ中央。左手が国道9号線、向こうが小郡、こちらが益田。右へ下ると津和野の町へ。 |
津和野のバス停。国道の向こうから警笛が聞こえて、バスが接近してくる。
そのときの寅さんと歌子の会話。
寅さん 「歌子ちゃん、今、しあわせかい?」
歌子 「えー」
寅さん 「何か困ったこと、ないかね」
歌子 「いいえ」
短い言葉の中に、色々な思いが込められていて印象的だった。
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■■■■■ 津和野/建物ウォッチング ■■■■■ |
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津和野カトリック教会 |
乙女峠マリア聖堂 |
家老多湖家表門 |
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[寅さんが歩いた風景]
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